Akuyaku Reijo no Otouto
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僕の質問にいち早く答えたのはサンバックだった。
「当たり前だ!俺は何年も前からトルーだけしか見ていない!父さんに勧められた縁談も何度も断ってきた。そんなこと…一番近くにいたお前がよく知っているだろう?」
「トルー様、私もです。あの言葉をお忘れですか?」
そう言って2人は不機嫌になる。
「(うん…そうだよね、愚問だったかな…。でも大事なことだからキチンと確認しとかないと後々、大変なことになりそうだし…。)」
僕は少し考えて謝罪を口にした。
するとサンバックは困った顔をしながら「…いや、よく考えれば俺はお前のことを忘れていたことは事実だ…だからトルーが俺の気持ちを疑っても仕方ない…。」と告げる。
「いや、そういうつもりで聞いたんじゃないよ⁉︎大切なことだから確認したかっただけで…。」
「いや、俺が悪い。お前のことを責める立場ではないのにまた責めてしまった…。トルーお願いだからこんな俺を嫌わないでくれ、俺はお前がまた居なくなってしまうかと思うと気持ちを抑えることが出来ない…。」
彼はそう言って両手で顔を覆うと項垂れてしまった。僕は彼を安心させる為に近付くと肩に手を添え「嫌わないから安心して。」と声を掛けた。
そしてサンバックが落ち着いてからイモーテルにも向き直る。
「ゴメンね、イモーテル。君の気持ちを疑ったわけじゃないんだ。ただ、皆の気持ちが真剣だからこそ僕も真剣に考えて答えを出さないといけないって思って…。」
「…いえ、私も主人に反論するなど…申し訳ありませんでした。しかし、私の気持ちは一生変わりません、それだけはご理解下さい。」
こうして僕は2人の真剣な告白とオール様、コールの4人からアプローチされることになり、誰を選ぶべきか日々悩んでいくのだった。