私達のクラスは終業の鐘が鳴る前に授業が終わってしまいました。
「ロザリンド嬢は昼食はどうなさいますの?ど、どうしてもとおっしゃるなら、ご一緒してもよろしくてよ」
「どうしてもご一緒したいです!よろしくお願いします!ミルフィリア嬢大好きです!!」
ミルフィリア嬢からの遠回しなお誘いですよ!両手を握るとお願いしました。
「大好きは関係ないでしょう!うう…貴女相手に意地をはってもしかたありませんわ。わ、私も貴女をお、お、お友達だと思ってますわ」
おうふ。ミルフィリア嬢がデレた。やっばい可愛い!!私は反射的にミルフィリア嬢を抱き上げた。子供にたかいたかいをする感じで持ち上げ、回転した。
「きゃああああ!?ちょっと!どういう腕力してますの!?とめてぇぇ!!」
「やっふぅぅぅ!!アルディン様アルディン様聞きました?ミルフィリア嬢が、ついに、ついに私を友達と言ってくれました!!」
「あー、うん。よかったな。ミルフィリア嬢が目を回すからやめてやれ?」
「はっ!誰がこんな酷い事を!?」
「お前だよ」
ミルフィリア嬢は幸いにもすぐ回復しました。
「すいません、はしゃぎすぎました」
「仕方ないですわね」
苦笑するミルフィリア嬢。なんか優しい!嬉しいなぁ。
「俺も混ざりたいんだが」
「プリンのお渡しもありますしね。あ、サービスでスフレ作りましたよ。こないだ味わって食べてましたよね?」
「……まぁな」
「ミルフィリア嬢はかまいませんか?」
「…普通殿下のお誘いを断ったりしませんわよ?」
私は目を逸らした。心当たりがありすぎた。
「…ロザリンドは余裕で仕事があれば断るぞ。相手が面倒な時も容赦なく断るぞ」
「…ロザリンド嬢ですからねぇ…」
「待って!ミルフィリア嬢どういう意味!?」
「そのままの意味ですわ」
だからどういう意味!?アルディン様も納得すんな!アルディン様に絡もうとしたら、ラビーシャちゃんが話しかけてきた。
「お嬢様、私とポッチはネックス達と食べるんで、またお屋敷で~」
「お姉ちゃん、またね」
「え?なんで?」
ラビーシャちゃんは呆れつつ私に説明した。
「お嬢様、私は使用人です。お嬢様に毎日おいしいお弁当作ってもらってますが、お嬢様の専属メイドです。普通使用人は主人とご飯を食べません」
「本音は?」
「王子様と公爵令嬢となんて、緊張し過ぎてせっかくのお嬢様特製弁当の味がわかんないとか嫌です。しかも今日のはスペシャル仕様!落ち着く相手と味わって食べたいです」
「正直でよろしい。行ってよし」
「やったー」
ラビーシャちゃんはポッチと走り去りました。おい!ポッチがついていけてない!帰ったらポッチの怪我がないか確認しようと思いました。
「…どこからつっこむべきかわからんな」
「そうですわね…」
王子様と公爵令嬢が呆れた視線で私を見ていましたが、私は気がつきませんでした。