Another Arcadia Online

I found the key.

私たちは早速過去に戻る扉を開く。

《称号:時空の旅人 を確認しました。過去に戻ります》

というアナウンスが聞こえて、私たちは目の前が暗転した。

目が覚めると大地に立っていた。ここは……過去だろう。

《およそ百年前に到達いたしました》

百年前にタイムスリップできるらしい。

一世紀前に戻ってきたはいいけれど、鍵を見つけろ、というんだろ? この広い大地からはさすがに無理なんじゃないかなぁと今更後悔している。

「鍵を見つけよっか」

「ですね」

クエストの成功条件は鍵を見つけること。

多分この時代のクエストかなんかでもらえるんだろうけど……。だけど、そんな簡単に見つかるわけがないだろうし、時間かかかるだろうなぁ。

「とりあえずこの時代の探索、だね。私たち以外のプレイヤーはいなさそうに見えるし、私たちだけで頑張らないとね」

「ソゥ様と私だけ……? 頑張ります!」

やる気がみなぎるね!

まず手始めに行くのは始まりの街、かな。場所は変わってないと思うしいけばわかりそうなものだ。でも、このあたりの森には見覚えがない。

もしかすると塔のある場所がここということか。

「まず始まりの街に向かいますか!」

「そうだね。そこで情報収集かな」

始まりの街らしきところにはついた。

ただ、建物が少なく、街とはいえ結構規模が小さい町。街としての始まりっぽそうだなぁ。ここから徐々に広げていってあの大きさになるのか。

「まずはここを拠点として情報を集めたい、けど集まらなさそうだね」

「そうですね」

人が少ない。

通行人が少ない。そもそも町の人口が少ないし旅人もあまり入ってこないから有用な情報は手に入らなさそうな気もする。

だけれど、もしもって可能性があるからそれにかけてみるとしようか。

あのピエロでも見つけられていないのだから難しいぞこれは。

「二手に分かれて聞きに行こうか。あとで報告しようね」

といわれたので二手に分かれて聞いてみる。

通行人に話を聞くけれどやはり鍵らしいものは見ていないらしい。どういう特徴かわからないけど書き残していたメモに書いてあったのは見ただけでわかるらしい。時計の針みたいな鍵ということ。

ふむ、となると、第二層エリア……か? あそこには時計があった。この時代にあるのかはわからない。アキウスさんがいないからできてないか。

だとすると時計の針みたいな鍵、ねぇ。

そんなものあるわけ。

「……これじゃね」

早速発見した。

というか、お店で売られてた。

「すいませーん。この時計の針みたいなやつなんですか?」

「それかい? 商人からもらったんだよ。お守りだって。買うなら一千万だよ」

「たか!?」

いや、まぁお金はあるからいいか。

一千万はあるし、財布から出そうと……。

《このお金はこの時代では使用不可能です》

……なんだと?

え、お金使用できないってことは……。実質私たち無一文。というか、お金集めて買わなくちゃならないのか! 

地味なクエストだなおい!

と、とりあえず報告しよう!