Another Arcadia Online

I let you hear the curse. I already ①

援軍がきてくれた。

よし、後は任せた(他力本願)

いや、本当にソロでは無理だから。イナリも今日が満月ということもあり万全の態勢で挑めることになっている。万全。

戦えないのは私くらいだ。いや、ほんと。まじで。

そして、場所はヤマトの国のある橋の河原。賽の河原という場所。死者が行くところ?

援軍は五人。名前はラガン、ダイソン、ぱっつ、ぬこ様、キルミィ。女性が一人に男性が四人。全員聖属性の技を何かしら使えるらしい。

そして、時は来た。

賽の河原に黒い靄がかかる。そして、現れたのは大きな髑髏。だよな。こいつだと思っていた。

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・ガシャドクロ

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妖怪ガシャドクロ。

戦いに敗れた兵士の無念がたくさん集まってできた骨。こいつが異世界へ行くための鍵……。多分元の世界に戻るための力を保有しているらしい。

「うわぁでかい……」

「でかいってことは当たり判定もでかいんだよな。気を引き締めてかかろう」

五人と雪女のフブキ、イナリが戦闘態勢をとる。

フブキがいうにはA級の妖怪だということだ。つまり並大抵の強さではないし、ボスを誇るぐらいなのだから力も結構あるのだろう。

カカカカと骨を鳴らして大きな腕をこちらに振り下ろしてきて、戦闘の火蓋が切って落とされた。

ガシャドクロは大きな腕を振るう。

ぱっつがダメージを受けた。すると、どういうことだろうか、スピードが急激に落ちたのだった。何が起きているのかわかっていない。ぱっつの状態異常を覗いてみる。

すると、状態異常に呪いと表示されていた。

ああ、呪いという状態異常を全攻撃でかけてくるということか。

私は味方だけを見ている。私はすぐに状態異常回復をかけた。

「ミキ! あぶない!」

と、ガシャドクロの腕が私に迫ってくる。気づいた時にはもうすぐ横にあり、躱すことができなかった。私は攻撃にあたり吹き飛んでいく。

な、なんちゅうバカ力……! というか、回復させたから私にヘイトが溜まったんだろうか。うぐぐ……やっぱりアンデッド怖いし本気出せない……!

いつもなら躱せる攻撃も躱せなくなっている。大きなハンデを背負っている。

「回復薬……!」

さすがにこれ以上ヘイト溜めるのはちょっとまずいので回復魔法ではなく回復薬を使った。回復薬も一応ヘイトは溜まるんだけど回復魔法をかけるよりマシ。

ヘイト管理もしなくちゃいけない。うわ、これ周回とかしたくねー。ソロではまず絶対やりたくない。

「雪よ、みなを癒せ! 癒しの吹雪!」

吹雪が私たちを包む。じわじわと体力が回復していった。

リジェネ効果がある吹雪ですか!

「ふっふっふ。ほら、私を攻撃しなさい? 私は死ぬことはないんだからね? ただ死んだら数時間復活できないけど……」

「雪女さん可愛い! ”セイクリッド”」

「ようやったなぁ。さて、ドクロさんよ。うちは素手で触れなくちゃ攻撃できんからさすがに迂闊にできんのよな。お前触れるだけで呪い付与するんやろ?」

そうだよな。私もうすうすそう思っていた。

剣を伝うことはないけれど触れたら即呪われる。

「うちは狐火はあるがこの姿だと使えんねん。下級種族魔法は使えない制限かかるねん。で、解けるのは

十分またなあかん。うち、なにもできへんなぁ」

まじですか。

そして、ガシャドクロはケタケタ笑う。