Continuation of the Dream in Another World
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サンドイッチを食べ終え、デザートの【トロベリス】を摘まむ。これは味と色はイチゴにそっくりで形は綺麗な球体だ。甘酸っぱくて美味しい。堪能していると、ツグラが何かを持ってきてラハムに渡した。
「殿下、今林の【ノコ】です。出来はいい様ですよ。直ぐ召し上がりますか?」
皿に盛られた物を見て驚いた。そこにあったのは松茸! 色も形も全く同じなのだ!
『松茸!』
「『まつたけ』? 食べるか?」
こくこくと頷く。それを見たラハムが朱鷺の分も焼くようツグラに告げた。
「朱鷺様の故郷にも【ノコ】があるのですか?」
「うん! こーきゅう」
「異世界でも高級品なのか。朱鷺は食べた事はあるのか?」
「にせもの? たべる。ほんもの たかい」
病院食に栗ご飯は出ても松茸は出てこない。レトルトのお吸い物などで飲むくらいしか機会がない。この世界の松茸【ノコ】は一年に数本しかとれない。
分類的には果実らしいが、巨木の根元にはえるあたりキノコと呼んで良さそうだ。松ではないので松茸じゃないけど。
ツグラが焼いた松茸を持ってくる。しかし本物の香りを知らない為、良い匂いだがそれが日本と同じ香りかはわからなかった。食べる前に腕に触れさせ試してみたけど異常はないみたい。
「小さな欠片一つを先に召し上がってみて下さい。大丈夫な様でしたら残りを食べましょう」
ラハムに言われた通り、小さな欠片を口に入れてみた。
「美味しい!」
ノコは筍の味がした。キノコではなかったが、えぐみの全くない美味しい筍である。食感もコリコリしている。
「良かったな。ん? 朱鷺?」
ノコを飲み込んですぐ、それは起きた。体が熱くなり息が乱れる。知っている感覚が下腹に集まって熱をおび始めた。
え? え? な、何で? 何にもしてないのに、何で反応しちゃうの?
「朱鷺様? ちょっと失礼します」
近寄って来ようとしたラハムの腕から、反射的に逃れる。動いた拍子に服が乳首を擦り、ドクンと明確な快感を性器に伝えた。
「っ! ぁ」
「朱鷺、何処が痛む?」
アッサムに両肩を持たれ、動きを封じられた隙に、ラハムが手早く魔診具で朱鷺を診た。
「ゃ、なん でも な………はなし、て」
黒い瞳は潤み、普段は隠れている色気が顔を出す。アッサムは隣で息を飲み、ラハムは無心で診察に集中する。そんな二人の様子にも気が付かない程朱鷺には余裕が無かった。
だめ、まだ、がまんして……やだ、やだ、こんな人前でイクなんて。
少しでも動いたらイってしまいそうな、そんな暴力的で強烈な快感に必死で抗(あらが)う。
「どうやら催淫剤のような作用がノコにはあるようです。量も少ないですし、これなら一度放てば治まります。殿下、一度だけの射精です。挿入は無しです。慣らすのは有りです。潤滑油を使って下さい。気絶は無しですからね」
はやく、はやく、して……アッサム、たすけて……
視線で助けを求めると、それを正確に読み取ったアッサムは「わかりましたね?」と念を押すラハムをさっさと追い出し、朱鷺を抱き抱えベッドに移動した。