Continuation of the Dream in Another World
[]/(n) (uk) (uk) named Zhu Zhu (species of almond)/
笑いが止まらない朱鷺に、これでは話が進まないとミマ達は着替えに行った。ヤラ達三人が戻ってきてようやく笑いから解放される。
最初にあれだけ笑ってしまったせいか、双葉達を助けた理由や、して欲しい事等を話した時も終始その場は和やかだった。
長は朱鷺に感謝を述べ、双葉と隠れ双葉の忠誠まで捧げてくれた。頼もうとしていた仕事が仕事なので忠誠を捧げてくれたのは嬉しかった。
「純粋な血筋は既に途切れましたが、その血が色濃く出た者が《双葉》と呼ばれている者達です」
「へ~じゃあ俺等の中にも双葉の血が流れてんのかもなぁ」
ミマが自分の腕を見ながらしみじみ言うと、後ろでイサも自分の腕を上下に上げ下げしつつ不思議がっていた。
イサ、腕上げ下げしても血筋見えないよ? それに気付いたミマが冷たい目でイサを見ている。仲良しな二人に、ちょっと笑ってしまった。
その後ろでは、ジユがお姉さんを抱っこして何やらお話し中らしい。触れている時のみ念話みたいな事が出来るそうだ。
「そういえば、長って名前は?」
ミマが聞く。そういえば皆の名前聞いていなかった。
「長です」
「は?」
「双葉に名前はありません。」
ミマと長のやり取りに、ジユが割って入った。
「双葉は代々手に目がある者が《長》を継ぎ、それ以外は長が生まれた後に生まれた順番が名前になります」
生まれた順番が名前ってまさか。
「え? じゃあもしかして、ジユ、十番生まれるした?」
「はい」
「マジか! それ名前じゃねぇし! まぁ、ジユは名前ぽいからまだいいけど、あんた名前は?」
ミマが頭二つの女性に聞いた
「ヨンです」
「ゴです」
「名前、つけなおさねぇ? ゴはいくらなんでもさぁ~」
ミマの提案に、視線が長へと集中する。苗字ならゴさんとかありそうだけど、流石に名前は無いよね。
「宜しくお願い申し上げます」
長から許可がでて双葉達が歓声をあげた。名前決めが始まる。
「長の名前は朱鷺様が決めてはどうですか? 継いでいく名前ですし」
「それはいいな。朱鷺」
え? なんか責任重大。《一》に纏わる名前かぁ。
「じゃあ『一(はじめ)』 異世界の1。別の読み方で、始まる事 いう意味。少年は『睦月むつき』意味は、うーん、説明難しい」
「ハジメ。有り難う御座います」
「ぼく、ムツキ! トキさまありがとうございます」
二人が嬉しそうに頭を下げてきた。
「あ! 良いこと思いつくした! 組織の名前《忍者》ね? 仕事の時 忍者、普段は双葉」
「そりゃいいな! 忍者って異世界のすげぇ魔法使いだろ?」
ミマの間違ってるけど間違ってない認識に笑う。
「あのワタシ達にも、名前をくれませんか?」
ヨンとゴに言われた。大丈夫、ちゃんと考えてあるよ
「ヨンは《卯月うづき》ゴは《皐月さつき》だよ。後、ジユお姉さんは《長月ながつき》ジユは忍者の仕事する時、名前《神無月かんなづき》」
「わ、私にも、いいのですか?」
「うん! 気に入ってくれる した?」
「はい!」
女性等の明るい笑顔に、ホッとした。名付け親はしばらくいいやと思う朱鷺であった。
その後ラハムとアッサムが双葉の身分や法の整理を話し合っていたみたいだけど、もたれかかったクッションがふわふわで気持ち良くていつの間にか眠ってしまった。