「キース!!」

 大きな声と共に大きなおっぱいを揺らしてレオノラがキースに抱きついた。

 胸板に当たる胸の感触が相変わらず凄まじくてキースは思わず生唾を飲み込んだ。

 既に何度も揉んで舐めしゃぶっておちんぽまで擦りつけていると言うのに、やはり魔性の乳房である。

 そんな馬鹿な事を考えているキースに涙目のレオノラは顔をキッとさせる。

「キース!誰が攫われていいって言ったんですの!!わたくしそんな事許可してませんわよ!!」

 誘拐事件に許可も何もないもんだと思うのだが、キースは一応逆らわずに「すみません」と頭を下げた。

「わ、わたくしがどれだけ!……それだけ心配したと……ううっ……きーすぅ、よかったですわぁ……ぶじでぇ」

 強がりはそこまでが限界だったらしい。レオノラはキースの胸で盛大に泣きだした。

 それをあやしながらキースはやれやれと息を吐いた。

 あの脳味噌筋肉姉様のお蔭でとんでもなく面倒な後処理が待っている。

 昨夜、ナイアとそしてその後にアイシャ、ベルナと立て続けに事情を説明し慰めたキースは、朝になって叩き起こされた。

 まだ眠たくて目もしばしばすると言うのに何だと思ったら、レオノラからの至急の呼び出しだった。

 どうやらキースが帰って来たと風の噂で聞いて確かめたくなったらしい。

 無視するわけにもいかず、一応念の為に活性化をかけたキースは疲れの残る身体でレオノラの屋敷へと向かった。

 そしてこうなっているのである。

 昨夜からの事なのですっかり慣れたが、それでも同じ言い訳をしなければいけないのは本当に面倒だ。

 それでも仕方がないかと思っていると、不意にあるアイデアが思い浮かんだ。

 これはいける。これはいけるぞ!と心で何度も頷いたキースはシナリオを頭の中で練った。

 組み上げが上手くいくと、顔を綻ばせ、早速それをレオノラに言ってみる事にした。

「レオノラ、もう泣き止んで下さい。レオノラに泣かれると、俺辛いです」

 心にもない事をツラツラと言うキースは上を向かせたお嬢様にキスを贈った。

 じっくりと時間をかけて心をほぐすキスは、レオノラの涙をとめてくれる。

 頬に伝う涙の粒を指で拭うと、レオノラは微笑んでから洟を啜り、

「事情……説明してくれるのですわよね?」

 首を傾げてキースに問いかける。それにキースは「勿論」と答えてレオノラをベッドにまで連れて行った。

 大きなベッドに腰掛けキースはレオノラに自分を連れて行ったのは夜鶲だと説明した。

 夜鶲の事は勿論知っているレオノラは何故夜鶲がキースをと不思議そうにしている。

 此処でキースは昨日ナイアやアイシャ達に話した事とは全く別の“嘘”を話した。

「……実は……俺、その夜鶲様に気にいられて……自分のものになれと」

「………え?」

 とんでもない大嘘にレオノラは固まってしまう。

 キースが亜竜種の?しかも【尊貴なる血脈】の姫君に?

 普通なら信じられない与太話だが、キースを“自分が選ぶくらい世界で一番素敵な男性”だと信じているレオノラには頷ける話だった。

 キースも当然レオノラならそう考えてくれるだろうと考慮してのこの嘘をついたのだ。

「あ、ああ!そんな、ダメですわ!!ダメですわよキース!!あ、愛人ならいいですけど、そんな……他の女性に物になるなんて!!そんなのダメですわ!!」

 必死になって縋りつくレオノラにキースは渋い顔を見せ、

「ですが……相手は尊貴なる血脈……一度こうと決めた事を……勿論俺は言いました!愛している人がいるって!!大切な方が俺にはって!!……ですが」

 キースの嘘の絶望顔にレオノラの顔も絶望に歪む。

 まともに考えて、亜竜種のしかも尊貴なる血脈の姫君が一度こうと言い出した事を他の種族がどうにか出来るはずはないのだ。

 嵐を人の手では防げない様に、地震をどうにも出来ない様に、それは自然災害と同じなのである。

 だが、それでも、レオノラはキースを渡すと言う選択肢を選ぶ事は出来ない。キースは自分の、自分だけの伴侶なのである。

「……渡しませんわ……渡しません!!キースを渡す位なら、わたくし戦って死にますわ!!例え相手が亜竜種であろうとも!!」

 偉く男らしいレオノラの姿に「おお」と声をあげ、キースはこれこそが待っていたチャンスだと話を切り出した。

「それはいけません!!レオノラにもしもの事があったら俺は……」

「ですが!!それでも……キースを黙って渡すなんて!!わたくしそんなの絶対に……」

「分かってます。だから俺も考えたんです。俺とレオノラが一緒にいれる方法を」

「な、何か妙案があるんですの!?」

 キースはじっくり間を置いてから「ええ」と頷いた。

「何ですの!!どうすればわたくしとキースの間を引き裂かれずに済むんですの!?」

「……レオノラ、お願いです。アイシャとベルナ、二人と仲良くして下さい」

「…………へ?」

 お嬢様とは思えない間抜けな声が漏れた。

 亜竜種にキースを渡さない方法を聞いていたのになぜ急にそんな話になるのだろうか?

 訳が分からず目を点にするレオノラにキースは続けた。

「いいですか?レオノラ一人なら夜鶲様は絶対にこの話を譲ったりしないでしょう。いや、負けず嫌いのあのお方なら逆に略奪愛に燃える筈です。

しかし、相手が三人でしかも仲良しの間柄ならどうです!!自分の入る隙間はないんだと諦めてくれる」

「キース!!そんな馬鹿な話聞いた事ありませんわよ!!」

 やっぱりナイアやアイシャみたく簡単にはいかないか。キースは心で舌打ちをした。

 けれどここで諦めてはキースが廃ると言う物である。

「いえいえレオノラ!実際古い話では仲のいい三人娘が若い女から男を取り返したと言う話があります!!」

「それは、小姑が嫁を追い出したって話の事じゃないですわよね?」

「……兎に角です!!一人がダメでも三人居れば!!しかも仲良くなければ!!これなら絶対」

「いやですわ!わたくしあのような野蛮で下品で無礼な方とは仲良くなりたくなんてないですわ!!」

 そっぽを向くレオノラに、キースは何度も「ダメですか?」と問いかけた。

 それに返ってくる答えは「ダメですわ!」「嫌ですわ!」ばかりだった。

 するとキースは「そうですか……」とわざとらしく呟いてから、ゆっくり立ち上がる。

「……レオノラは……俺が夜鶲様の物になっても構わないんですね?」

 その台詞にレオノラは視線をキースへと向けて首を振った。

「ち、ちがいますわ!わたくしは」

「だってそうでしょう?……仲良くしてくれないって事は……そうする位なら俺程度の男はどこの誰のもになってもいいって……そう言う」

「違いますわぁ!!わ、わたくしはキースを……キースを誰にも!!」

「だったら!!二人と仲良くして……俺を……俺をレオノラのキースでいさせて下さい!!」

 真剣な表情と眼差しに、レオノラは言葉を詰まらせ息を飲んだ。

 ベルナは兎も角アイシャとは自他共に認める水と油である。どう考えても仲良く出来ない。

 だがそうしなければキースは……いや、それ以前にキースに自分の愛を疑われてしまう。

 それだけは絶対に嫌だった。仲良く。仲良く……そう、正妻の余裕で接するのだ。そうすればきっと。

「……いいですわ……仲良くしますわ……」

 その聞き取れないほど小さな呟きにキースは喜んでレオノラを抱き締めるとベッドに押し倒した。

「レオノラ!!嬉しいです!!分かってくれるって……絶対俺を離さないでくれるって信じてました!!レオノラぁ!」

「き、キースの為ですもの……しょうがありませんわ……これも妻たるものの、きゃあ!キース!こ、こらぁ!!むね、かおうずめちゃ……ひゃう!」

 キースはここまでシナリオ通り上手く言った事に感動し勃起していた。

 これでレオノラ、アイシャの張り合い合戦は今後なくなり、ともすれば仲良し4Pを楽しめるようになる!!

 迦廼に攫われる瞬間までどうしようか考えていた事を、攫われた事を逆に利用して解決したのだ。

(俺天才!!俺絶対天才!!うぉおおおお!!!)

 呆れるほどの自画自賛に興奮するキースはレオノラのデカパイに顔を埋め、夢中で擦りつける。

 おっぱいが放つ芳醇な女性の香りがレオノラ自身の高貴な匂いと混ざり合って得も言われる快楽となって鼻腔を満たす。

 幸せを運ぶ匂いを嗅いで勃起を増したキースはそのままドレスを引き下げた。

 「あ」と言う声は上がるが抵抗はなかった。弾け出る魔改造されたとしか思えない爆裂おっぱいをキースは指で捏ねパンでも作る様に揉みしだく。

「ひゃ、みゃあ!ん、んみぃ……ひみゃああ!きーす……ゆびをそんな……みゃうぅううう!!だ、だめ、むねのかたちぃ!!かわっちゃいますわぁ!!ああああ!!」

 どこまでも埋まってゆく指を存分に押し込み、乳房を上下左右に揉み動かす。

 指から伝わる相変わらずの柔らかさにキースは満足げに微笑むとレオノラにキスをした。

 レオノラは咥内に入ってくるキースの舌を受け入れると自分からも絡めて唾液を飲んでゆく。

 吐息を漏らしながら何度も何度も味を確かめあっていると、

「……レオノラ、ずっとそばにいていいんですね?あなたのそばに」

「ええ……いいですわ……だ、だから、わたくしも……キースのそばにずっと……ずっとぉ……ひゃああああ!!!」

 言葉の途中でキースが勃起した乳首を責め始めたせいでレオノラは其処までしか言えなかった。

 固く尖ったレオノラの乳首はキースの指で何度も弾かれ擦り上げられて刺激に震えていた。

 触ってカチカチなのが面白くてつい弄んでいると、レオノラが泣きそうな声で喘ぎ出す。だからキースは乳首にキスを繰り返した。

 左右交互に乳首の先端に軽く触れるキスをしていると、そのもどかしさにレオノラの腰がくねくねと動いた。

 可愛らしく感じているとキースは舌をだし乳首を舐めてあげる。

「きゃ、ふみゃあああ!!」

 舌のざらつく濡れた感触がレオノラに悲鳴を上げさせた。キースは乳首を口に入れその声を聴きながら乳輪ごとデロデロと舐めた。

 悶えが大きくなりレオノラの腰が浮き始める。キースとしても活性化をかけて元気になったおちんぽは限界まで勃起していた。

 レオノラのドレスを脱がせ、自分もズボンとパンツを脱いだキースはそそり勃つおちんぽを飛び出させた。

 反り返っている肉棒を見たレオノラはまたあの太いのが入るのだと思うと、恐怖と一緒に期待で子宮が疼いた。

(わたくし……すごくイヤらしくなっちゃってますわ……キースのせいですわぁ)

 期待にドキドキしていると、キースが笑いかけながら一向に動こうとしない。

 不審に思うレオノラだったが、すぐにキースがして欲しい事の意図が分かり羞恥に顔を染める。

 まったく殿方と言うのは……と母親から男性が時に変な事を求める時があると教わっているレオノラは、自分で膝裏を掴んで脚をガバっと拡げると、無毛のピンクおまんこを曝け出した。

 まだまだ子供っぽさの残る陰ビラの小さな淡い色の雌器官をレオノラは顔を羞恥に歪めながらキースに見せて、

「キース……その……ふ、太いのを……いれてもいいですわよ……許可しますわ」

 本当はもっと下品におねだりするべきなのだろうが、レオノラにはこれが精一杯だった。

 それはキースにも分かってるので、満足げに頷いておちんぽを摘まんで腰を進める。

「有難う御座います。俺をこんなに思ってくれるのは……レオノラだけですね」

「あ……当たり前ですわ、そんな……わたくしは、きーすのぉおおおおお!!!お、おみ、ひぃ、っくぅうううう!!あああ!!はいって、おちんぽはいってぇええ!!ううぁあああ!!」

 まだまだ経験回数の少ない膣内に太くなったおちんぽがメリこんでゆく感触にレオノラは羞恥も忘れて悶えた。

 挿入したキースはいつもの数の子天井が狭膣の奥で亀頭を迎え入れてくれる事に顔をだらしなく緩める。

 つい気持ちよさに腰が独りでに動いていた。ヘコヘコと細かく動かし、存分に名器を雁首回りで楽しんでいるとレオノラが「きーすぅ」と名前を呼んで腕を広げて来た。

 抱き締めて欲しいのだろうと、キースは今度は自分でレオノラの膝裏を腕で押さえて身体を重ね抱き締める。

 レオノラは完全まんぐり状態で深く挿入され、奥にクル感触に「ほみゃあ!」と呻いた。

 一つ息をついてキスをしたキースは優しく笑いかける。それにレオノラが笑い返してくれた所で全力のピストンを始めた。

「ほ、ほみゃ!んみょおぉおおお!!お、おみぃいいいい!!きーす、しょれらめ!!つ、つよい!!!ちゅよいれすわぁあああ!!んぁああああ!!」

 膣を抉り子宮を破壊しそうな勢いのある突き入れにレオノラは仰け反る様に悶え感じた。

 しかし、キースに身体を完全ロックされた状態なので身動きも取れず膣肉をほじられ続ける。

「だべ!だべですわぁああ!!こわれちゃうぅうう!!あ、ああああ!!きーす、なんれれすのぉおおお!?」

「レオノラ!!怖かった!あなたと……あなたともうこうできないんじゃないかって!!もうあなたと……俺はぁああ!!」

 キースはレオノラが求めている「レオノラだけを想うキース」を演じ続けた。

 アイシャと仲良くするのも、浮気を許すのも、だから仕方がないと思わせる為だ。

 そうでもしないとレオノラは絶対にアイシャと仲良く4Pなんてしてくれない。

 これは楽しく気持ちいい4Pの為の仕込なのだ!!デカパイと褐色パイのダブルパイズリへの布石なのだ!!

 だからキースは情けない男一歩寸前を演じ続け、レオノラに「あなただけだ」と思い込ませた。

「レオノラ……あなたがもういいと、もう俺なんかって……そう言われたらどうしようかと……俺にはレオノラだけなのに……」

「きーす……きーすぅ、らいじょうぶれすわ、わたくひが……じぇったいあなたを……だれにもわたひましぇんわ!!」

「レオノラ!!じゃあ、仲良くしてくれるんですね!?皆と俺の為に」

「ええ、しましゅわ……きーすのため、ためれすものぉ……ひぎぃ!!」

「嬉しいですレオノラ!!ああ、レオノラぁ!!!」

 深く考えさせない為にキースは緩くしていた腰の動きを再開する。

 だがそれを愛ゆえの暴走だと思い込んだレオノラは膣肉を締めつけ、苦しさの中に快楽を見出し喜び悶えた。

「きーす!きーす!!きーすぅ!!あなたをはなしましぇんわ!!わたくひらけのきーす!!きーすはわたくひが……きーすのためにゃらぁああ!!ああ、わたくひはぁああああ!」

 そこから始まった濃厚なキスはレオノラを一気に昂ぶらせ、身体の底からアクメを引きずり出す。

 膣肉が震えだすと、キースは腰の位置を変え、膣内急所をズンズンと先端で小突き回した。

 イカせるおちんぽ責めに「はう!はうぅ!!」と高く感じ続けるレオノラに更に突く腰の強さを最高にして激しく膣壁を抉り上げる。

 するとレオノラの細い腰がビクビクと跳ね、そのまま、

「ひっ!っくひぃいいい!!ひぎぃいいいいい!!お、ン、おひぃいいいい!!!きーす、あ、わたくひがぁ、きーす、を、おぉおおおおおおお!!!!きゃぅうううううっ!!」

 叫びながら絶頂を迎えた。締りついて子宮を下ろしてくるアクメまんこでおちんぽをガシガシと扱き上げたキースは、弛緩するレオノラの身体をオモチャのように扱い自分も塊を吐き出す。

 垂れた金玉がせり上がり、尿道を快楽と一緒に子種が駆け抜け、名器に汚濁をぶちまける。

 びゅっびゅ、びゅぶ、っびゅば!!とレオノラを上手く言いくるめられた事に満足するかのように飛び出すザーメン液は膣内を白く汚した。

 一息ついたキースは薄目を開けるレオノラに笑いかけ、そこからまた腰を動かしだした。

 萎えかけていたおちんぽが膣内で再膨張を始める。

「あなたへの愛が止まりませんレオノラ……あなたと離れたくないです」

 単にまだおまんこを味わいたいだけなのだが、その言葉を額面通りに取ったレオノラは、

「いい……れすわ……わたくひの、しょこは……もう、じゅんびできてまひてよ?」

 それはいつでも妊娠して子を孕む覚悟は出来ていると言う告白だったが、キースにとってみれば中出し準備OKに聞こえ、喜びに背筋が震えた。

(中出し放題名器まんこ~。ごっつぁん!!ああ仲良し4Pが楽しみだぁ~~~)

 これで三人とも上手く丸められたと思ったキースは喜びをピストンで表わした。

 激しく腰を乱雑に動かすテクニカルなピストンだった。

   §§§

 結局抜かずに3連射して名器を楽しんだキースは満足げに宮殿へと帰って来た。

 これからは安心して仲良し4Pが楽しめると心はウキウキ、おちんぽはバキバキだ。

 レオノラ相手に体力を使ったので夕食は後にして取り敢えずひと眠りとしようとベッドに横になった。

 迦廼に連れ去られてからはセックスの合間でしか眠っておらず疲れが残っているのだ。

 そうしてすぐに眠りにつくと、物音で目が覚めた。

「るー……うっさいぞー」

 猫に文句を言ったが返事がない。眠い目を擦って見渡すと部屋にルーはいなかった。

 じゃあ誰だろうと思い耳を澄ますと、どうやら扉の前に誰かが立っているらしい。

 アイシャやベルナならノックするのにとベッドから起き上がり扉を開けた。

 するとそこには、

「あ、アーシちゃん?」

 アーシが驚いた顔で立っていた。その手には食事が乗った盆を持っている。

「あ!あの、うぁ……」

 アーシはキースの顔を見つめると何も言わずに踵を返そうとする。

 だからキースはその手を掴んで引き留めた。

「待って!用事、あるんだろ?どうしたの?」

 腕を掴まれて小さく悲鳴を上げるアーシは震えながら盆を差し出すと、

「しょ、食事……」

「……わざわざ持って来てくれたの?」

「攫われたって聞いて……帰って来たって噂になってて……でも食事に来ないから……」

「心配してくれたって事?」

 尖った耳の先まで赤くしたぽっちゃりエルフはブンブンと首を左右に振った。

「してない!……あ、あなたの事なんて……心配してない……です」

 なら何故食事なんか?とはキースは突っ込まなかった。

 ただ優しい声で「ありがとう」と言うと食事を受け取り、

「お茶でも淹れるよ入って」

 部屋に誘うがアーシは一歩も動かない。

「もう、あんな事しないよ?約束する。ぜったいしないから」

 男が絶対しないと部屋に誘う時は絶対スルのである。

 何となくそれは分かるのだが、腰に手を置かれ部屋に引き込まれた時、アーシは逆らえなかった。

 そもそも何で食事を届けに来てしまったのだろうと自分の気持ちさえ分かっていないアーシは流されるように部屋に入ってしまった。

 生まれて初めて入る異性の部屋は男の匂いがして居心地が悪かった。

「ベッドにでも座ってて。そこが一番座り心地が良いから」

 言いながら食事盆を机に置きお茶を淹れるキースの姿をアーシは見つめていた。

 何で自分は、何でこんな男の為に食事なんか、何で何で。

 食堂から食事を運んだ瞬間から自分に問いかけ続けた言葉である。

 こんなレイプ魔の無責任詐欺師なんか餓死でも何でもすればいいのだ。

 とは思うのだが、連れ去られたと聞いた時は死ぬほど驚いたし、ずっと無事かなと思ったし、帰って来たと聞いた時はどうしても顔を見たくなってしまった。

(何してるんだろうわたし……)

 そんなアーシにキースはお茶を差し出した。

 口をつけようとして変な薬でもと一瞬躊躇ってしまう。するとキースが笑って、

「変な薬なんて入れてないよ。信用無いなぁ」

「あ!あんなことして……当たり前……です」

 俯くアーシにキースは横に腰掛ける。

「そう……だよね。ごめんね、いや……ごめんなさい。アーシちゃんが可愛すぎて、どうしても自分を抑え切れなかったんだ」

 キースの体温を感じるほど近くに座られたアーシは移動しようとする。

 それなのに身体は凍りついた様に動いてくれない。

「……う、うそ……」

「嘘って何が?」

「可愛い……とか、襲った言い訳……最低です……そんなの」

「言い訳だと思う?ねぇアーシちゃん、知らないと思うけど、男って可愛くて大好きな女の子にしか身体は反応しないんだよ?」

 好きでも嫌いでも女なら誰でも反応するくせによく言うもんである。

 だが当然男性の生理的反応を詳しくなんて知らないアーシは「可愛くて大好きと」と言う言葉に息を詰まらせた。

 キースが自分をそう思ってくれている?

「うそ……だよ、絶対……」

 アーシはメイド服のスカートを握り締めてそう呟いた。

「どうして嘘だと思うの?」

「わ、わたし……ふとってて……他の人みたく可愛くないし……そんなの絶対……いい訳だよ……」

「そんな事絶対ない。アーシちゃんは可愛いよ」

 言われ慣れてない言葉を連続して言われてアーシはどうしていいのか分からなくなる。

 だから取り敢えず自分にこれは絶対嘘なんだ。あの事を無かった事にしようとしての言い訳なんだと言い聞かせた。

 しかし、そんなアーシにキースは真面目な声で、

「アーシちゃん、もし俺が許せないなら、俺この宮殿から出て行くよ」

「……え?」

「今回の事でさ、連れ去られたと思った時に、俺真っ先にアーシちゃんの事考えたんだ……あ、もうこれでアーシちゃんに謝れないんだ、ごめんなさいって言えないんだって」

 今キースは絶賛嘘をついています。

「だから帰ってこれて、こうしてアーシちゃんと話せて、謝れることが嬉しんだよ。アーシちゃん。あの時はごめんなさい」

 大真面目な顔で頭を下げるキースは、真剣な顔でアーシを見つめる。

「俺なんかに襲われたって言えないんだよね?だから訴えなかったんだよね?だからさ、そんなアーシちゃんに俺が出来る事はここから出て行ってもう二度とアーシちゃんの前に姿を」

「出て行かなくていいです!……いいですよ、別に」

 自分が叫んだと言う事が信じられなくて、アーシは黙り込んでしまう。

 けれど、続きを言わなければと口をパクパクさせて息を吸いこみ、

「……襲われたけど……約束は守ってくれたし……それは感謝してるから……わたしもキースさんも酔ってたし、事故……です」

「そんなのダメだよ!!」

 突然の声にアーシは驚いて身体をビクっとさせた。見るとキースが眉根を寄せてアーシを見つめている。

「アーシちゃんみたいな素敵な女の子の初めてが事故だなんて……そんなのダメだ!」

「あ、え……だ、だって」

 それは精一杯アーシが考えた落としどころなのに、それをそんな風に言われたらもうどうすればいいのか分からなくなる。

 すると、キースがアーシとの距離を詰めて手に触れて来た。

「あ!あの……」

「……ねぇ、やりなおそう。もう一度」

「え?」

「お酒に酔った男に、仕事の交換条件で差し出した初めてじゃない。宮廷魔導師に心の底から求められて初めてをあげた、そう言う話に……出来ないかな?」

 出来る訳ないのである。何を言っているんだこの男は。脳味噌が膿んでいるんじゃないだろうか?

 そう誰しもが突っ込みを入れて然るべき場面で、言われた本人は、

「そん……な、だ、ダメ……」

「アーシちゃんのハジメテ……宮廷魔導師のキースが貰うよ?いいね?」

「あ、や……」

 優しくベッドに押し倒されたアーシは軽くキスをされた。

 ちゅぷっと重なる唇の感触に思わず目を瞑ってしまう。

「ちゅ、ちゅ……ほんとに嫌なら言って……すぐやめるよ。約束する」

「や、やくそく?」

「そう、アーシちゃんとの約束。俺、それだけは絶対にやぶらないから」

 確かにキースは約束を守ってくれた。其処だけは信用できる。

 嫌になったら止めれる。その気持ちがアーシに少しずつ行為に対する許しを与えて行った。

 唇へのキスから、首筋へ、そして鎖骨へ、キスが乳房を服越しに触る行為へと代わっても、

「あ、ふぁああ!ん、んっく……」

 やめれる、いつだってやめれる、いつだってやめていいんだ。

「思った通りだ。アーシちゃんメイド服凄く似合ってる。可愛いよ。宮殿のどのメイドさんより素敵だ」

「や、はぅうぁあ!!う、うそだよ……もう、うそ、いいよぉ」

「嘘じゃないさ。可愛いよ」

 抱き心地のいいぽっちゃりボディを撫でながらキースはアーシをひたすら褒めた。

 男性に褒められ慣れていないアーシはこの強姦魔の言葉に心がざわつき始める自分が嫌になった。

 もうやめて。そう言おうとした時、キースの手がそっと股間を撫でた。

「あ、ぁああああ!!」

 アーシのそこは密かに触られる事を期待して感度を上げていたのだ。

 そこにキースの指がスカート越しとは言え触れて刺激に声を上げてしまう。

 ダメともやめてともまともに言えずただ喘ぐアーシにキースは首筋や服越しの胸にキスをしながら手をスカートの中へと侵入させた。

「メイド服のまましようか?……可愛いメイドさんと魔導師の一夜。物語みたいだね」

 甘い囁きにアーシの全身に鳥肌が立った。

 本当に憧れていた物語の中の登場人物になれたようで心が蕩けそうだった。

「よ、ごれちゃう……メイド服…んぁあああ!!だから、ああ!!ぁああ!!」

 だから脱がせてとは言い出せなかった。

「大丈夫、汚してもちゃんと魔法で綺麗にしてあげるから。だから……いっぱい汚そうよアーシ」

「ひぃいいっ!!!」

 呼び捨てにされると同時にキースがスカートの中でパンティをずらし、肉まんこに直接指をつけた。

 既に濡れ始めていた秘肉を指先でくすぐり、膣口から溢れている蜜をつける。

 チュクチュクと膣口を触っているとアーシの反応が大きくなるので、キースは一気に濡れた指先でクリトリスを撫でた。

「はぅ!!うぅぁあああ!ぁぁ、あ、くぅうううう!!」

 尖り始めたクリトリスは他人の指の感触に持ち主の腰をグッグッ!と浮かせて反応を示させる。

 ぷにぷにと触り心地のいい陰ビラや土手肉を揉みながらクリを重点的に責めたキースは危うくそのままイカせてしまいそうになった。

 一度アクメを迎えさえて冷静になられては困るので、昂ぶりが限界まで来たら指を離し、ズボンを穿いたまま腰を進める。

 そしてアーシのスカートで自分の腰を隠してから前だけをあけておちんぽを出す。

「アーシ、いくよ。アーシの初めて、貰うからね?」

 声をかけて先端をまんこ穴に押しつけた。

 ドラゴンの血で成長したおちんぽを見せてびびらせない為の手段である。

 そのキースを潤んだ瞳で見つめるアーシは、こんな事いけないと心で必死に叫んだ。

 酒に酔わせて女を襲うような卑劣漢に身体を許すなんて何考えているの?

 しかもその後、連絡もくれない様な男で、しかも他のメイドと仲良さそうにしたり、しかも、しかも……。

 自分に働く機会をくれて、ずっと謝りたかったって言ってくれて、可愛いって優しくキスしてくれる。

 そんな初めての素敵な最低男に、アーシは涙を零し、

「やさしく……して……は、はじめてだから」

 喘ぎに擦れた声で処女を捧げる覚悟を口に出した。

 「うん」と微笑んで頷いたキースはスカートで隠した中でおちんぽを膣内にゆっくり侵入させた。

「は、っぎぃいいいい!!い、いうぅうううう!!ああああっ!!」

 二度目の挿入は一度目より強烈だった。

 当たり前だろう。あれ以来使っていないこなれてない膣内に一回り太くなった凶悪な肉棒が掻き割って入って行くのだ。

 とてつもない衝撃は本当に処女を失ってゆくみたいで、アーシは苦しの中本当に自分は今が初めてなんだと錯覚しかけた。

 それに追い打ちをかける様に、

「気持ちいいよアーシの中、凄く締まってむっちりしてて……こんな気持ちいいの初めてだ。ありがとうアーシ、俺にはじめてをくれて」

 何度も言い聞かせるように言われる初めてと言う言葉がその錯覚を大きくする。

 本当に自分ははじめてしている。キースとはじめてセックスしている。

 それはつまり、キースを自分から迎え入れて初体験をしていると言う事だ。

「あ、ぁああ!!キースさんっ!!きーすさん!!わたし、わたしぃいい!!」

 ゆっくり挿入したキースは総て入りきるとわざと乱暴に腰を動かした。

 あの日一晩で相当こなれさせた膣内に処女の痛みは再現できないが、太ちんぽでの強烈責めで衝撃を与える事は出来る。

 それを利用しようとキースは腰をガンガンと突きアーシを責めた。

「は、ぐぃいいいいい!!い、いぁあああ!!ああ、んぁあああ!!きーすさん、きーすさんんんんん!!!」

 求める様に手を広げるアーシにキースは覆い被さると、唇を触れる寸前まで近づけて止めた。

 アーシの唇に息を吹きかけながら腰をぽっちゃり肉付きのいいお股に叩きつけていると、切なげな吐息がキースにもかかる。

 やがて我慢しきれなくなったアーシは自分から唇を押しつけ、キースにしがみ付いた。

「ふ、ちゅ、んちゅ。っちゅぷ、きーすしゃん、きーう…うちゅ、ちゅっぷ、ちゅぱ」

 濃厚な舌同士の絡め合いはアーシの気分を上げ、おまんこを柔軟にさせてしまう。男を受け入れやすく変化させてしまうのだ。

 そしてその男はこの場合キースである。

 キースのおちんぽをむっちり咥え込んだアーシのまんこ穴は柔らかな肉襞ともっちりした陰唇でおちんぽを締め付け扱き上げるように絡み付く。

 良い雌の反応を示す様になったと心では下種な笑みを浮かべるキースだったが、あくまで表面上は紳士を装う。

「アーシ、つらくない?大丈夫?」

「らいじょぶぅ……ひぎっ!らいじょぶぅうう!!っぅぁああ!!きーすさん、らいじょうぶですぅうううう!!」

「俺みたいなのが初めてでごめんね、アーシみたいな素敵な女の子の初めてが俺で……」

「いい!!きーすさん!きーすさんがぁああ、わたしぃいいいい!!ひぁ!あ、あ、あぅううう!!」

 抱きついてくるぽっちゃりメイドエルフに射精欲求を耐えながら腰を打ちつけキスをする。

 今日はまだアーシはイカないだろうと思っていたが、予想以上に昂ぶったぽっちゃりエルフはおちんぽが膣壁を擦って奥に突き当たると腰を上げて仰け反った。

 これはいけるかもと同じ場所を攻撃するキースに「ふいぃっ!!」と何度も鼻から漏れる様な喘ぎを出したアーシは膣内を粘つく愛液で湿らせまんこ襞を甘く震わせた。

「な、んぁああ!!なに、くる?これ、あああ!!きーすさん!わ、わたし、これ、あ、ああ!!んぁあああ!!こんな、の、あ!あぅぁ、あああああ、あああああーーーーっ!!」

 トブようなアクメではなかったが、アーシは初めてセックスでイった。

 身体中にギュっと力が入り弛緩するが、その締りついた中を思い切り亀頭を擦りつけたキースはアーシの膣内に汚濁を迸らせた。

 肉棒が中で跳ねまわり液体を生み出すのを感じ取ったアーシは涙を零しながら、

「はじめて……なのに、なか……だされちゃった」

 そう言ってもう一度キースに抱きつき唇を重ねてくる。

 甘えてくるアーシに挿入したまま、今度はメイド服を器用に脱がせ始めたキースは、その状態で二回戦を始める為腰を揺すり出す。

 これでアーシにとって初体験はこれになったのであの酔姦事件は無かった事になる筈だ。

(あ~~~やっと食事が普通に戻る)

 一日で二つの問題を片付けたキースは、お祝いに肉まんこをたっぷり楽しもうと決め、アーシの弾け出て来た豊満ボディに舌を這わせた。