Elysion Online - Dragon Newt and Summoner

# 622 Cain's Investigation Report and Coffee Quest

お昼を食べ終えた俺はログインするとバニラアイスの素材をユウナさんに渡して、クエストの話をギルドでしていた。

「そんな風にクリアするんですね」

「というかボスに聖剣グラムを使うなんて反則ですよ」

「クエストクリアしたんだからいいだろう?」

それに判明したこともある。

「考えてみるとこのクエストはバニラの収穫するのが目的だから恐らくボスを討伐する必要は無いんじゃないかと思う」

「なるほど。忍者などに隠れて取ってきて貰えばいいわけですか」

「たぶんですけどね」

俺は次のコーヒークエストについて、聞くとやばさ爆発。

「ジャイアント・ホグウィード、エンジェル・トランペット、ギルティ・ブラックベリー、ギンピギンピ、ゲルセミウム・エレガンス、トリカブト、マンチニール、ラフレシア、ショクダイオオコンニャク、ウツボカズラ、モウセンゴケまで確認しました…」

「やばい毒草、臭い植物、食虫植物じゃないですか…」

ギルティ・ブラックベリーは恐らくヒマラヤン・ブラックベリーのことだろう。

「死の森だからね…ふふふ」

どうやら相当死に戻っているようだな。つまりこのクエストはこれらの植物モンスターを全て突破もしくは逃走して、目的地のコーヒのところまで行かないといけないのか…ユウナさんが話す。

「植物系のモンスターは触れただけで致死毒や混乱状態になったりします。混乱するとあっちこっちにいって、また植物系のモンスターに触れての繰り返しで何もできず、死にます」

「もちろん。攻撃してくる植物やただ上から落ちてくるものもありますね」

「焼き払うのは?」

「毒が充満します。しかも森に火が殆ど通じないのを確認しています」

これはもう嫌な予感しかしない。それでも行くしかない!するとカインさんが来た。

「やぁ。取り込み中だったかな?」

「急ぎではでないので、大丈夫です。地震の件ですか?」

「話が早いね。僕らが調査した結果が届いてね。どうやら地下に何かいて移動しているのは間違いない。しかも尋常じゃない化物だ」

俺たちに緊張が走る。カインさんが化物というほどのモンスターが地下にいるだと?

「…俺は昨日ファストの町近くで地震に会いましたが進路はまさかここですか? 後、正体などは確認したんでしょうか?」

「まず進路の予測は現状予測出来ていない。好き勝手に地脈を泳ぎ回って荒らしているみたいなんだ。ただ日に日に活発になっている。近く地上に出るかも知れない」

「正体についても分かっていない。各獣魔ギルド支部の支部長クラスには第五進化の召喚獣を持っている人がなっているんだけど、その第五進化の召喚獣たちが怯えているらしい。昨日もアウラからウェルシュドラゴンが過剰な反応を示したと報告があったよ」

あのウェルシュドラゴンが過剰に反応する何かがいる。俺には心当たりがある。

「…ゴネスとの関係性は?」

「…わからない。確かなことは戦争の後にこいつがいきなり活発になったということだけだね」

無関係とは思えないけど、証拠はないわけね。

「わかりました。こちらでも警戒しておきます」

「お願いね。こいつの警告は他国にも言ってある。最悪全ての国総出で討伐することになると思うから情報共有もお願い」

「はい」

カインさんが帰り、俺たちは顔を合わせる。

「…なんだと思います?」

「ゴネスが関わっていると断定するなら考えるまでもないでしょう。ゾロアスター教で魔王ではなく、モンスターでそこまで恐れられる存在は私が知る限り、一つしか思い浮かべません」

「…ですよね」

ゾロアスター教のモンスターの中で恐らく頂点に君臨するドラゴンがいる。それがアジ・ダハーカ。最凶の魔神アンラ・マンユによって生み出された三つ首のドラゴンだ。

このドラゴンは倒すことが出来ず、ダマーヴァンド山の地下深くに幽閉されたと言われている。地下にいる存在というところもこれに一致している。

「現状どこに出るかわかりませんが」

「ここの可能性が高いでしょうね…一番ゴネスに攻め込んだのはフリーティアですから。出現場所はイエローオッサ山だと思います」

「あそこには九尾がいますが」

「そうなんですよね。なら別の場所だとするとイジ鉱山ということになりますが」

そうなると違和感が有るんだよな。するとユウナさんが話す。

「いきなりここに現れたりして」

「「…」」

「え、えーっと。黙られるとなんかフラグを踏んじゃったみたいで怖いからやめて欲しいだけど!」

なら、なぜ言ったんだ。

「いつ来ると思います?」

「普通なら決闘イベントの武器が完成してから…三日後くらいだと思いますがさっきの話ではすぐに来てもおかしくないですね。それでもまだ猶予はあると思います」

やれることをやるしかないか。

「ユグさんたちにアーバレストの作製依頼をお願いします。他の生産職の皆さんにも再び戦争になるつもりで準備をするように伝えてください」

「ラジャ! 変わりにギルマスはコーヒーお願いね~!」

あ!?まだやるとは!行きやがった…仕方無い。やるか。俺はこのクエスト用に作られた装備をもらう。それがこちら。

高性能マスク:レア度7 防具 品質B+

効果:毒耐性、病気耐性、悪臭無効

三層構造で作られたマスク。悪臭を完全カットし、毒や病原菌に対しても高い耐性を持っている。

防護服:レア度7 防具 品質B+

効果:毒無効、病気無効

耐久値:50

ビニールで作られた服。体に付く毒や病原菌を完全カットする防具。ただしビニールで作られているため、耐久値は高くない。

この二つがないと中に入ることすら困難らしい。装備してみて思ったこと。俺は研究員か手術をする医者か何かだろうか?

クエストを受けるとまずはセチアとミールを召喚し、メンバーを決める。

「正直危険度は変わりません。服を着るには私たちしかいけませんし、もしものことを考えて毒に対処出来る人がいいと思います」

選ばれたのはリリー、和狐、ルーナだ。さて、どんなものかな。

俺たちは和狐に結界を貼ってもらい、進もうとしたが森の木々に結界がぶつかり邪魔をして進めなかった。どうやら結界を貼った時は植物や岩は妨害にはならないが貼った状態で外にある木や岩などの大きな障害物にはぶつかってしまうようだ。

というわけで慎重に進もうとするがまずギルティ・ブラックベリーのトゲで防護服が損傷し、失ってしまう。そこに水滴が落ちてきて、全員死亡。

買い直し、再度挑戦。

「お父さん! 助けてくださ~い!」

ルーナがモウセンゴケに捕まった。

「リリー!」

「うん! やぁああ! ん?」

リリーが止まると見ているのはウツボカズラ。

「ダメです! リリーお姉様! それを見たら」

「サーロインステーキ~~~!!」

リリーがウツボカズラの中に入り込み、入口を閉じられると生命力を失った。

「お父さ~~ん!」

「く!」

俺は縮地で移動し、迅雷でモウセンゴケを斬り裂く。

「大丈夫か? ルーナ」

水滴で落ちてきて、俺、死亡。その後、防護服を見ると溶けていた。

「恐らく消化液を有する毒草に触れたんでしょう…」

あえて言おう。森の中なら葉っぱに触れるのは当然である。

「これは服とかじゃ無理だな…リリーには何が起きたんだ?」

「ウツボカズラは美味しい匂いで気を引き、幻影を見せて体内に誘い込むんです」

つまりリリーはサーロインステーキの幻に飛びついたわけか…リリーが虫と同等になってしまった。

「リリーお姉ちゃんは私よりお肉を優先したんですね…」

「え、えーっと…タクト~!」

泣きつかれてもフォローが出来ないぞ。これは。

「どうするんどす? タクトはん」

「ちょっと考えさせてくれ。みんなは生産作業に戻ってくれ」

俺はルーナを膝に乗せて、ロッキングチェアで揺れながら考える。

「「う~ん…う~ん」」

「…遊んでませんか? タクトさん」

イオンにジト目で言われる。失礼な。ちゃんと考えていますとも。今回わかったことはまずこのクエストでは服はかなりの高性能な防護服ではないと太刀打ちできないということ。

少なくとも毒対策の他に消化液にギルティ・ブラックベリーの茨対策が必須。服ではかなり困難だ。となると別の方法が現実的。

「でもな~戦車にでも乗れっていうのかよ」

それなら触れることはまずない。しかし作れない。いや、ロボを作れたんだから作れそうではあるが時間がかかる。というかロボでいけるんじゃないか?でもまだ移動には難有りな状態らしいんだよな。

待てよ…戦車か。ふむ。

「これなら行けるか?」

俺は紙に設計図を書く。絵心はない俺だが、説明ぐらいのものなら書ける。これならユウェルも作れるだろう。早速依頼に向かう。

「これを作ればいいのか?」

「あぁ」

「…巨大な鉄の箱にしか見えないぞ?」

「あぁ…それが欲しいんだ。後、扉と壁に強化ガラスの窓も使ってくれ」

俺が考えたのは下が空洞になっている鉄の箱。そしてこの鉄の箱には目で確認するために鍛冶師が作った強化ガラスの窓を作るように設計されている。

作戦はこうだ。リリー、ファリーダ、ユウェルでこれを押して前進する。終わり!窓を作ったのはコーヒーを見つけるためとどうしても下は歩くために空洞にしないといけなかったから毒草の危険性がある。これをセチアたちに確認してもらうためだ。

これならゆっくり確実に進めば安全なはずだ。名付けるなら人力戦車作戦。だって、凄く見た目があれだから作戦名ぐらいは格好よくしたい。

夜には完成し、試しに入ると真っ暗…夜だからな。俺はテント用に購入したランプを取り出し、俺たちは出陣した。

「よくもまぁ、こんな意味不明なことを考えるわね」

「ですが理には叶っています。実際に毒液や草の影響は殆ど受けていませんからね」

「欲を言えば、採取をするために何か欲しいですね」

「防護服を来て、至近距離に近づき扉を開ければ出来なくは無いかもな」

確かにトリカブトの毒などはエルフが使っていたから欲しくはある。チャレンジすると出来た。

トリカブト:レア度8 素材 品質A-

美しい花を咲かせる草だが、かなり強力な致死毒を持っている。主に毒矢の素材として使われる。

すると俺たちが無茶をしたせいか。リリーが提案する。

「軽いし、一気に行っちゃっていい? タクト」

「ダメだ。もししたら、ご飯抜きだぞ。リリー」

「わ、わかった」

リリーは言うことを聞くようになる。しかも軽いのはユウェルが軽くしてくれているからだ。実際の重さは1500。全員の筋力でも足りない。ユウェルさまさまである。

その後、人力戦車は順調に進み、目的のコーヒーを発見する。そして採取してクエストをクリアした。帰るとコーヒー用のアイテムが解放された。

コーヒーの実処理器:重要アイテム

コーヒーの実をウォッシュド、ナチュラル、パルプドナチュラルの処理方法を選択出来る機械。コーヒーを作る上ではほぼ必須の魔導アイテム。

焙煎器:重要アイテム

浅炒り・中炒り・深炒りの焙煎方法を選び焙煎を行える機械。コーヒーを作る上ではほぼ必須の魔導アイテム。

サイフォンコーヒーメーカー:重要アイテム

サイフォン式のコーヒーメーカー。コーヒーを作るときに使われる機械。

コーヒーファンとしては堪らないな。実させあれば色々なコーヒーの味を楽しめるだろう。ルインさんに確認するとやはりかなりの量をお願いされた。自分の分も買い、ギルドに届けに行くと俺のクリア攻略法にまた呆れられた。だって、他に思いつかなかったんだよ。

コーヒーの木とトリカブトを島に植えた後、俺はマザーシップでこっそり新作アイスを作り、今日はログアウトした。

名前 セチア ホーリーエルフLv11

生命力 146

魔力  320

筋力  130

防御力 93

俊敏性 122

器用値 282

スキル

杖Lv24 魔法弓Lv42 鷹の目Lv34 射撃Lv33 木工Lv29 

採取Lv37→Lv38 調薬Lv20 刻印Lv16 宝石魔術Lv12 宝石細工Lv12 

封印魔術Lv10 連続詠唱Lv21 同時詠唱Lv21 魔力操作Lv12 風魔法Lv22 

炎魔法Lv1 海魔法Lv1 土魔法Lv23 闇魔法Lv15 神聖魔法Lv11 

雷魔法Lv22 爆魔法Lv21 木魔法Lv27 氷魔法Lv19 樹魔法Lv27 

罠設置Lv5 魔法阻害Lv1 阻害無効Lv1 森林操作Lv10 ホーリーエルフの知識Lv29→Lv31 

精霊召喚Lv9 精霊結界Lv11 精霊魔法Lv3 列石結界Lv5 使役Lv12 

料理Lv25

名前 ファリーダ 魔将Lv9

生命力 98

魔力  148

筋力  216

防御力 80

俊敏性 122

器用値 122

スキル

斧Lv24 魔拳Lv28 舞踊Lv10 投擲操作Lv12 縮地Lv19 

荷重操作Lv16→Lv18 邪気Lv33 暗黒魔法Lv10 時空魔法Lv21 集中Lv30 

誘惑Lv15 物理破壊Lv31 魔力妨害Lv26 引力操作Lv8 暗黒弾Lv23 

暗黒波動Lv9 衝撃波Lv11 連撃Lv9 乱刃Lv7 魔将技Lv6 

魔素解放Lv15 擬似魔王化Lv2

名前 ユウェル ドラゴニュート・コアLv2

生命力 152

魔力  110

筋力  205

防御力 270

俊敏性 94

器用値 104

スキル

鉄拳Lv2 万物武装Lv8 採掘Lv1 鍛治Lv10→Lv12 堅牢Lv9 

強制Lv7 竜角Lv2 激突Lv4 超感覚Lv6 竜眼Lv4

高速再生Lv6 格納Lv5 練気Lv9→Lv11 荷重操作Lv5→Lv8 金属装甲Lv7 

金属壁Lv8 宝石投擲Lv1 重力操作Lv5→Lv8 土魔法Lv10 土潜伏Lv7 

集束Lv1 石波動Lv4 逆鱗Lv1 竜魔法Lv6 竜技Lv6 

竜化Lv3 ドラゴンブレスLv2 起死回生Lv1 星核竜の加護Lv5

名前 ロコモコ ゴールドシープLv9

生命力 178

魔力  152

筋力  42

防御力 168

俊敏性 106

器用値 95

スキル

飛翔Lv28 激突Lv5 危険予知Lv22 脱走Lv12 育毛Lv25→Lv26 

採乳Lv25→Lv26 耐寒Lv1 幸福Lv13 祝福Lv13 守護Lv15 

放電Lv9 雷魔法Lv20 光魔法Lv21 浄化Lv1 天罰Lv7 

雷霆Lv7 光輝Lv3 天の加護Lv14 黄金の加護Lv4

名前 エアリー ヘイズルーンLv8

生命力 174

魔力  144

筋力  124

防御力 80

俊敏性 140

器用値 114

スキル

角擊Lv31 激突Lv13 登攀Lv5 危険察知Lv20 跳躍Lv14 

疾走Lv25 木魔法Lv12 光魔法Lv27 植樹Lv10→Lv12 採乳Lv23→Lv24 

守護Lv11 祝福Lv10 豊穣Lv16→Lv18 蘇生Lv3 狂戦士化Lv4

封印魔術Lv13 列石結界Lv15 森林操作Lv9 天撃Lv3 星の加護Lv2

名前 ミール ネロハマドリュアスLv9

生命力 143

魔力  176

筋力  82

防御力 88

俊敏性 100

器用値 142

スキル

土潜伏Lv33 森林操作Lv30 俊足Lv16 風魔法Lv12 土魔法Lv15 

木魔法Lv20 水魔法Lv12 光合成Lv23 譲渡Lv6 花蜜Lv12 

花粉Lv13 採取Lv36→Lv37 植栽Lv23→Lv24 株分けLv16→Lv18 水流操作Lv8

聖水Lv12 雨乞いLv6→Lv7 洪水Lv5 超再生Lv5 状態異常無効Lv5

寄生木Lv22 罠設置Lv19 植物召喚Lv11 水樹の加護Lv13