Eternal Log
Episode 134: What Happened on Mount Lamol, Part 15
俺はゴード=ザイールとカルザル、そして漆黒の鎧の男が去った後、来た道を戻りながらみんなを探した。
時間的に考えてもそう遠くには行ってないはずだし、シャーリーのネックレスの反応も近い。
みんなと合流するのは問題なさそうだ。
でも、結局漆黒の鎧の男が何者かは分からなかった。
名前すら分からない。
分かったのは、ゴルゾーラ教とは違う者と言う事、逆にゴルゾーラ教に復讐しようとしている事、そして魔人……。
結局のところ、何者かほとんど分かっていない。
でも、ゴルゾーラ教を追う以上またどっかで会うだろう。
その時は敵か味方か……。
そして、カルザルの目的は何だったのか?
ゴード=ザイールは本当に昔に父さんが相手にしてた奴なのか?
でも、過去の危機が去って現在がある訳だけど、そうだとしたら奴はなんで現在にいるのか?
そしてゴード=ザイールは父さんと母さんを……。
そんな事を考えながら来た道を戻り、みんなを捜していると視界の先に馬車を見つけた。
俺は考えていた事を頭の中から消し、切り替えた。
「おーい!」
俺は馬車に向かいながら叫ぶ。
「ハル君!!」
一番に気づいてくれたのはシャーリーだった。
俺の声を聞いて顔を上げた時は暗い表情だったけど、俺と目が合うと笑顔になって向かい入れてくれた。
「大丈夫!? ケガはない!?」
シャーリーは俺の元に駆け寄って抱きつくとすぐに離れて、身体にケガがないかあちこち見渡す。
俺としてはもう少し抱きついてくれてても良かったけど。
「大丈夫! まぁいろいろあったけど何とか無事だったよ」
「いろいろって!?」
笑顔が一転、シャーリーは不安そうな表情になった。
言わない方が良かったか……。
でも、この事は今後の事を考えてもみんなに言っておくべきだろう。
「まぁみんなに話すよ。みんなは?」
俺の問いにシャーリー不安そうな表情のまま後方へと視線をやる。
俺はその視線を辿ると、その先には暗い様子の四人の姿があった。