Eternal Log
Episode 181: Events in Pope Lars, Part 44
「おまえ達は昨日の……何か企んでいると思ったがそういう事か……」
エイブラム司教は俺たちを見て昨日の事を思い出したのだろう。
合点がいったと納得の顔を浮かべている。
しかし、その顔に焦りはない。
なんだ? この余裕は?
「エイブラム司教、今ここで手を引いてくれませんか? そうすればまだ罪は軽いと思うのですが」
俺はエイブラム司教に声をかける。
罪は軽いと言っても巫女であるルルを襲ったから決して軽くないと思う。
でも、ここで改心すればまだ実行に移す前で少しは罪が軽いと思う。
エイブラム司教が改心する可能性は薄いだろうけど、わずかな可能性でも聞かずにはいられなかった。
「ふん、何を言うかと思えば……私は決して引かない! ……つまらん話はこれまでだ。おまえ達殺れ」
そう言うとエイブラム司教と共にこの場にやってきた白いローブを着た者達が白いローブを脱ぎ捨てた。
その人数五人。
「へへへ、まさか出番があるとはな」
「まぁすんなり金をもらのも悪いし仕事するか」
「そうだな。退屈してたところだしな」
「お嬢ちゃん達は生かしとくか?」
「そうだな! あとでさっきの女と一緒に可愛がってやろう」
男達は白いローブの下には黒い装束を着ていた。
一見するとゴルゾーラ教ではないようだけど……腰には布袋や短剣があり腕には似つかわしくない金色に輝く腕輪がある。
……殺し屋みたいな者だろうか?
「シャーリー、ソニン魔法障壁を!」
「うん!」
「分かってるわよ!」
俺はシャーリーとソニンの前に立ち戦闘態勢に入った。