Eternal Log

Episode 216: What Happened in Dunnorm, Part 11

 「みんな今からダンジョンに向かってもいいかな?」

 俺はみんなにも意見を聞く。

 俺とロイはオリハルコンを取りに行った方がいいと思っているけど、みんながみんなそう思っているとは限らないし他の考えがあるかもしれない。

 「そうだな、カルザルのあの剣も何か得体がしれないからな。奴らと戦う以上万全を期した方がいいだろう」

 「私もお兄様の言う通りでいいですわ」

 「私もそれでいいと思います!」

 「私はロイ君には出来るだけ危ない目に遭って欲しくないし、出来るならちゃんとした武器がある方が……」

 「私も異論ありません。ただ、ゴルゾーラ教に何か動きがあればそちらに向かうという方がいいと思うのですが……」

 どうやらみんな反対はなさそうだ。

 「よし! じゃあダンジョンに向かってゴルゾーラ教に何か動きがあればそっちに向かうという事で! それでいいかロイ?」

 「あぁ、俺は願ったりかなったりだけど……いいのか? オリハルコンなんてすぐに見つかるとは限らないぞ?」

 「大丈夫さ! なんとかなる! まぁ今回は食料とか時間の心配もないから集中的に攻略して探そう!」

 「そうだ、悩むより動いた方が早い」

 「……すまない」

 「いいって! またロイが落ち込んだらアリィが大変だからな!」

 「えっ!? わ、わたしはべつに……」

 「くっ! ハルにやられるとは……」

 「はは! じゃあ決まりだな! アドルノさんそういう事でオリハルコンを探しに行ってきますので見つかったらお願いします」

 「分かった。オリハルコンなんてもう見る機会がないと思っていたが、おまえさんらなら見つかるかもしれないな」

 よし、アドルノさんに約束も取り付けたし目指すはダンジョンだな。

 まさか、今になってあのダンジョンに戻るとは。

 「じゃあ、行ってーー」 

 「俺も一緒に行っていいっすか?」

 俺たちがアドルノ工房を後にしようとすると不意にラートが口を開いた。