Gun-ota ga Mahou Sekai ni Tensei Shitara, Gendai Heiki de Guntai Harem o Tsukucchaimashita!?
Episode 227: Demon Race, Demon Race, Misha
娼館、従業員控え室でアルさんと話をしていると、部屋に1人の女性が入ってきた。
忘れもしない。
スノーとの婚約腕輪を破壊し、奴隷として売り払った3人組の1人――魔人種族、悪魔族のミーシャだ。
「ミーシャぁぁぁああっぁッ!!!」
オレは怒声と共に腰から下げていたUSPを控え室に入って来たミーシャへと反射的に向けていた。
逃げようとしたら、すぐに撃ち足止めするためだ。
この行動に、オレ以外の全員が驚く。
「ち、ちょっ何よ突然、大声なんて出して!?」
アルさんが大声に怯えて、隣に座るギギさんに抱きつく。
ギギさんは迷惑そうに表情を顰めた。
「この人、ミーシャさんってリュートくんを嵌めたあの?」
「ああ、一味の1人だ」
スノーの言葉にオレが同意すると、嫁達&嫁(仮)&メイドが同じようにミーシャへ殺意を向ける。
「ひィッ」
アルさんがさらに怯えて、ギギさんに抱きつく力を強める。
控え室はそれほど広くない。
そんな室内に怒りと殺意を漲らせた6人が居るのだから当然だ。
彼女達にはオレが冒険者狩りにあっていることを知っている。
だから、一味の1人が目の前に居ることを知って、目の色を変えているのだ。
しかし、すぐ違和感に気付く。
6人分の敵意を向けられているミーシャは、ほとんど表情を変えていないのだ。
『きょとん』と目の前の状況が分からず、軽く首を傾けているだけだった。
「どうしたのパパ? またママと喧嘩しちゃったの?」
「パ……ッ!?」
ミーシャが控え室に入って初めて口を開く。
その言葉はまるで幼子のように拙かった。
一瞬、呆気にとられたがすぐに表情を引き締める。
「……そうやって知らない振りをして、誤魔化すつまりか? 悪いがオレはオマエ達に復讐を誓ってから一度も顔を忘れたことなんてないんだぞ。誤魔化しは不可能だ」
怒気を孕んだ声。
USPの銃口をミーシャにちらつかせる。
彼女はオレから銃器を奪い売却しているため、オレが手にしている物がどんな武器か理解している筈だ。なのに彼女の表情には一切の恐怖がない。
むしろ、興味深そうに顔を近づけ、銃口に指を入れようとする。
オレは反射的に後退ってしまう。
幼子が銃口に指を入れて、誤って引鉄(トリガー)を絞ったら酷いことになると意識ではなく体が反応したからだ。
その事実に不気味な恐怖を覚える。
ミーシャが演技や誤魔化しで、幼子の振りをしている訳ではないと理解したからだ。
顔が近付いたせいで、ミーシャの瞳をよく見ることが出来た。
彼女の瞳には意志がない。
死んだ魚のような目をしていた。
立って、喋って、動いてはいるがあれでは死人と同じだ。
もしこれが演技なら、彼女はさっさと仕事を辞め舞台に立つことをお薦めする。
さすがにオレも戸惑いを覚え、全身から放出していた殺気が弛んでしまう。
その気配を敏感に察知して、慌ててアルさんが割って入ってくる。
「と、兎に角、みんな一度落ち着いて、店の中に暴れないでよ。ここで騒ぎが起きたら、後で怒られるのはリュート達を店に入れた私なんだからね!」
アルさんはぶれず、あくまで自分の保身に徹する。
オレは一度深く、呼吸して気持ちを落ち着かせる。
USPもホルスターに戻した。
スノー達もオレの態度に、とりあえず同じように気持ちを落ち着かせる。
「……すみませんでした、お騒がせして」
「まったくよ。ほんと勘弁してよね。それでミーシャが何かしたの? 凄い剣幕だったけど?」
「別に隠すような話ではないので構いませんが……彼女についても後で教えてもらえませんか?」
「別にいいわよ。それじゃミーシャ、こっちに来て座りなさい」
「はーい、ママ」
アルさんがギギさんとは反対側のソファースペースを2、3度叩き声をかける。
ミーシャは素直に従い彼女の隣に座った。
移動する際、ミーシャの体の陰に隠れて気付かなかったが、彼女は片手に角が生えたクマの人形を掴んでいた。
ソファーに座ると彼女は、人形を両手に抱えて満足そうに笑みを浮かべる。
(まるで本当に子供みたいだな……)
成人女性が幼子のような態度を取る。
演技ならまだ笑えたり、可愛らしく思う部分もあるだろう。しかし本心から行っているその姿と行動の間に、大きく埋めがたいギャップがあり狂気的冷たさを感じる。
見ていてあまり気持ちいいものではない。
意識を切り替えて、なぜオレ達がミーシャを目の敵にしているのか、端的にアルさんへと話し聞かせた。
一通り話を聞いたアルさんが納得するように頷く。
「なるほど、そりゃあれだけ怒るわけだ」
「場所もわきまえず騒いでしまってすみません」
「別に大丈夫よ。あれぐらいの大声程度なら」
アルさんが軽い調子で手のひらをひらひらと振る。
次に彼女はミーシャが、どうしてこうなったのか、この娼館に連れてこられた経緯を話してくれた。
「ミーシャを連れてきた奴隷商人に直接会って詳しい話を聞いた訳じゃないから、私も詳しくはしらないけど……」
アルさんは彼女が知っている話をオレ達に聞かせてくれた。
ミーシャがこの娼館に来たのは数年前。
ある大陸でボロ切れをまとい歩いているところを奴隷商人に捕まり、この魔物大陸に連れて来られたらしい。
彼女の精神は奴隷商人に捕まった当初から、現在のように壊れていた。
男性は『パパ』、女性は『ママ』という風に呼ぶ。
どんな相手にも敵意を持たないため、捕まえるのは楽だったらしい。
「でも、こんな風になった相手を買う人なんているのか?」
「もちろん居るわよ。こういうのがいいっていう客は結構多いのよ?」
興味本位で聞くんじゃなかった……。
あまり気持ちのいい内容じゃない。
アルさんの話は続く。
ミーシャがこうなった原因は知らないが、両腕や太股の内側には小さな痕が沢山ある。あくまで推測でしかないが、『これが彼女の精神を壊した原因ではないのか?』とミーシャを知る皆が口にしている。
「小さな痕?」
「説明が難しいんだけど……見た方が早いわよ」
そして、アルさんがミーシャの片腕を取り長袖を捲る。
ミーシャはまったく抵抗せず、ニコニコと笑っている。
「っゥ!?」
アルさんの言う取り、肘の内側に無数の痕が残っていた。
前世、地球から転生した自分なら分かる。
これが注射針の痕だということが……!
ギギさんを除く、スノー達も驚きの表情を作っていた。
数年前、ハイエルフ王国でルナ移送の護衛をしていた人物――オレを罠に嵌めて奴隷として売り払った1人、獣人種族、アルセドが注射器を使っていた。
その注射器を使った彼は、なぜか魔力を増大させた。しかし最終的には風船のように膨れて自滅したのだ。
その際、注射器を回収し調べている。
そのためスノー達も注射器を知っていたのだ。
アルさんが長袖を元の位置に戻す。
「と、まぁ私が知っているのはこれぐらいかな」
「ありがとうございました。でも、どうして誰もその傷痕を治してやらないんですか? 治癒魔術を使えばすぐでしょ」
「知らないの? 時間が経った傷痕なんかは治癒魔術でも直せないのよ」
アルさんの言葉に、思い出す。
失念していた。
確かに彼女の指摘通り、古い傷痕は治癒魔術で消すことができないのだ。
「それでどうするの?」
「どうするとは?」
オレはアルさんの質問の意味が分からず首を傾げる。
「この娘に騙されて奴隷として売られたんでしょ? 怨みを晴らすならちゃんと店にお金を払って買い取ってからにしてよね。売る前に商売道具を傷つけられたら困るからさ」
彼女の言葉に思わず顔を顰めてしまう。
アルさんにとってミーシャは同僚でも、庇う対象ではないのだ。倫理はともかく、商売としては確かにもっともな意見ではあるが……。
オレはミーシャに視線を向ける。
彼女は曇った瞳で楽しそうに笑い、1人喋っていた。
「うふふふ、もうすぐ大きな神様がみんなを救ってくれるの。小さな神様を世界中から集めて大きな神様になるの。そしたら世界は幸せになるんだよ」
確かにミーシャはオレが怨みを抱く1人だ。
しかし、こうなった彼女を奴隷として買い、復讐を遂げることでオレは満足するのか?
自分自身に何度も問うが――答えはでない。
「すみません。突然のことで分からないです。それに今は大事な用事の最中で……。できればその用事が終わって戻ってくるまで、彼女がどこにも売られないようにしてもらえますか?」
「予約ってこと?」
「いえ、あくまで考える時間が欲しいんです」
アルさんはめんどくさそうに顔をしかめる。
「しょうがないわね。オーナーに伝えておくから。まぁ、この娘を奴隷として買う物好きなんてそうそういないから、他に買われる心配はないと思うけど」
「ありがとうございます」
そしてオレ達は、アルさんが紹介してくれた宿屋へと向かう。
話が想像以上に長くなりすぎたため、夜も更けてしまい今更探すのが手間だったからだ。
宿屋に着くと皆で旅でも食べていた保存食を摂り、さっさと眠りについた。
嫁達はベッドに入ると旅の疲れもありすぐに寝息を立てる。
オレも疲れが溜まって体が重いはずなのに、一向に眠気がこない。脳みそが活性化し、娼館で出会ったミーシャについてあれこれ考えてしまっているからだ。
(オレはいったい彼女をどうしたいんだ?)
何度も、何度も自分自身に問い詰める。
しかし、一向に答えも、眠気も訪れることはなかった。
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「ふわぁぁぁ……ッ」
オレは思わず盛大に欠伸をしてしまう。
結局、眠れたのは日が昇る寸前ぐらいだった。
「眠そうだな。冒険者斡旋組合(ギルド)の報告なら急がずとも、夕方ぐらいにしてもいいんだぞ?」
時間は昼前の11時。
オレ達は宿を出て全員でアルバータの冒険者斡旋組合(ギルド)へと向かっていた。
護衛クエストが終わり、報酬等の受け取り&タグの書き換えをするためだ。
オレは目を擦り、心配そうに声をかけてきたギギさんに返答する。
「大丈夫ですよ。ちょっと冒険者斡旋組合(ギルド)で手続きを済ませるだけですから。宿に帰ったらすぐ爆睡します。それよりなんでアルさんがここに居るんですか?」
オレはギギさんの腕を掴むアルさんにジト目を向ける。
「なんでって宿屋紹介してあげたでしょ? だから、そのお礼にお昼ご飯をご馳走してもらおうと思って。私にとっては朝ご飯だけど」
アルさんは薄く丈の短いワンピースのような衣服に袖を通し、その上からフワフワした毛皮のコートを着ている。
前を止めていないせいで深い胸元や真っ白な太股がのぞいている。
如何にも夜の仕事をしている女性という恰好だ。
黙っていればエル先生と同じ美女のため、すれ違う男達の大半の視線を釘付けにしている。
オレは溜息をつきながら指摘する。
「別にお昼を驕るのはいいですけど、ギギさんの腕を放してください。迷惑してるじゃないですか」
「迷惑なんてかけてないわよ。むしろ、私みたいな美女に抱きつかれて役得でしょ?」
ぐぐぐ、ここで容姿を否定することはエル先生の美しさを否定することになる。
もちろん、エル先生は外見も人々に安堵感を与える美女だが、彼女の魅力は内面だ。
アルさんは容姿こそエル先生と瓜二つだが、内面だけは天と地の差がある。だが、それを指摘しても負け惜しみと言われかねない。
内面の良さは目で見て中々分かるものではないからだ。
オレが歯ぎしりしていると、アルさんはさらにギギさんの腕に胸を押し付けるように体を擦りつける。
「ギギさんも私のこそ迷惑だと思ってます?」
「…………」
ギギさんは何も答えない。
顔はどうすればいいか苦渋しているのが手に取るように分かる。
相手はオレの恩人であるエル先生の双子の妹。
オレにある種の負い目があるギギさんは、恩人の妹を無下に扱うこともできずなすがままにされている――という具合だ。
オレやスノー達が離れるように言っても、エル先生の声や表情で撃退されるため効果は薄い。
さらにオレ達をからかうのが楽しいため、アルさんが離れようとしないのだ。
最終的に、彼女をギギさんから引き離すことは諦めて、オレ達は冒険者斡旋組合(ギルド)へと向かう。
しかし、この時、オレは無理矢理にでもアルさんをギギさんから引き離しておけばと後悔した。
なぜなら、魔物大陸、アルバータ、冒険者斡旋組合(ギルド)に受付嬢さんが居たからだ。
「ようこそ! アルバータ冒険者斡旋組合(ギルド)支部へ!」
冒険者斡旋組合(ギルド)の建物に入り、いつものように職員から木札を受け取り番号が呼ばれる。
カウンターに座り、用事を済ませようとすると――なぜか目の前に受付嬢さんが居た。
確かにここは冒険者斡旋組合(ギルド)のカウンターのため、業務を担当する受付嬢は居るだろう。
しかし、オレが言う受付嬢は、そういう一般的なものとは大分違う。
今、オレ達の目の前に居るのは竜人大陸の冒険者斡旋組合(ギルド)で働いているはずの魔人種族の受付嬢さんだった。
寝不足からくる白昼夢かと疑い、自分の頬を抓る。
痛い、夢ではないらしい。
あっ! そうか! 今回は港街ハイディングスフェルトで出会わなかったから肩すかしをくらったが、いつもの受付嬢さんの親戚か!
「お初にお目にかかります。すみません、驚いてしまって。実は竜人大陸の冒険者斡旋組合(ギルド)で働いている貴女と同じ魔人種族の受付嬢さんがいらっしゃるのですが、その方と勘違いしてしまって」
「もう何を仰ってるのですか、リュートさんは。私ですよ、私。いつも貴方の担当をしている良妻賢母で、恋人がいないフリーの受付嬢ですよ」
本人かよ!?
しかもさりげなく『良妻賢母』、『恋人がいなくてフリー』とギギさんに自分を売り込む強かさ。
オレや背後に居るスノー達が驚愕――というより、ドン引きしているのを気配で察する。
オレの驚きに気付き、受付嬢さんがなぜいるのか説明してくれた。
「実はたまたま(・・・・)魔物大陸のアルバータ冒険者斡旋組合(ギルド)支部の欠員が出てしまって、誰か行かなければいけなくなって。それで偶然(・・)、私が指名されてここに来ることになったんですよ。でもまさか広い魔物大陸で、偶然(・・)またギギさんとお会いするなんて。本当に偶然(・・)って怖いですね」
「そうですか、女性の身で大変ですね」
受付嬢さんの台詞に、ギギさんだけが納得。
彼は受付嬢さんを本気で心配し、声をかけていた。
偶然って……どう考えても、受付嬢さんがギギさんの後を追いかけて来たに決まっているじゃないか!
完全にストーカーじゃないか!
偶然が怖いんじゃなくて、オレ達は貴女が怖いんですけど……!
受付嬢さんは、ギギさんに心配されて嬉しかったのか体をくねらせ流し目を送る。
「いえ、そんな大変だなんて、しょうがないですよ。私は所詮か弱い雇われ受付嬢ですから。上司の命令には逆らえませんし。親からは早くいい人を見付けて結婚しろって言われているんですけど。中々いい人がいなくてぇ~」
サッカリン(砂糖より数百倍甘い)のような声音から一転、オリハルコンより硬い声で尋ねてくる。
「ところで……先程からギギさんと腕を組んでいる泥棒ね――失礼、女性ハ誰デスカ?」
受付嬢さんは笑みを崩さず浮かべている。しかし、その目は一ミリも笑っていなかった。 彼女の全身から再び黒いオーラが湧き出る。
まさに魔王降臨!
(そっかー本当に魔物大陸に魔王は居たんだー)
オレは真正面から受付嬢さんの黒いオーラを浴びる。
そのせいで意識が遠くなる。
オレは咄嗟に歯を食いしばり黒いオーラに耐えた。
ヤバイ! ヤバイ! 危なく意識を持って行かれるところだった!
兎に角、一刻も早くギギさんからアルさんを引き離し、受付嬢さんの誤解をとかなければ酷い状態になる。
下手をしたら本気で受付嬢さん(魔王)が降臨してしまう!
「私とギギさんの関係?」
アルさんもさすがに受付嬢さんの黒オーラに気付いたのか、ギギさんの腕から体を離す。
よし! 後は何でもない関係だと彼女に伝えれば、この危機的状況から脱出できる!
「私はギギさんのお嫁さんです!」
(アルぅぅぅぅうぅぅっぅぅぅぅぅぅうぅうぅぅぅッ!!!)
アルさんが再びギギさんの腕に、さっきまでとは比べものにならないほど強く抱きつ。
ギギさんの腕がアルさんの巨乳に埋もれる状態だと言えば分かってくれるだろう。
どうやら、一旦手を離したのは勢いよく抱きつくためだったらしい。
もうやだ! この駄目獣人!
なんで選択肢の中でもっとも極悪にヤバイのを選ぶの!?
今、自分がどれほどの危機の中に居るのか気付いてくれよ!
受付嬢さんの黒オーラが今まで一番濃くなる。
それを正面から、一番近い距離で浴びるオレ。
先程から寒くもないのに体の震えが止まらないんですけど……。
「冗談が過ぎる。彼女はリュートの恩人の妹さんだ。嫁ではない」
ギギさんがさすがにアルさんから強引に自分の腕を抜く。
ギギさん本人の口から『嫁違う』宣言が出て、黒オーラが若干弱まる。
「そうなんですか。貴女もギギさんが迷惑がる嘘をついては駄目ですよ」
「昨日の夜、暴漢から私を助けてくれたでしょ? あの時のギギさん凄く格好良かった。私、本当にギギさんのお嫁さんになってもいいわよ?」
アルさんは受付嬢さんの小言を無視して、再度ギギさんの腕を取る。
彼は『嫁になってもいい』と迫られても、表情を変えず、
「あまり冗談は好かない」
「ええぇ、冗談じゃないよぉ。私、本気なんだけどなぁ~」
「ギギさん、困ってるじゃないですか。あんまり相手を困らせる『冗談(・・)』ってよくないと思いますよ?」
ギギさん、アルさん、受付嬢さん――なぜか突然、始まった三角関係。
オレやスノー達を置き去りにして、ギギさんを中心にアルさん、受付嬢さんが言い合いを始めた。
オレ達はどうすることもできずただその様子を眺めることしかできなかった。
いつになったらオレ達はクエストの終了とお金を受け取ることが出来るのだろうか……。
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アルバータ冒険者斡旋組合(ギルド)支部で手続きを終えて数日後――オレを罠に嵌めて奴隷に売り払った人物。
魔人種族、悪魔族、ミーシャが何者かによって殺害され遺体で発見された。