I made some random characters, they might have stuffed them.
Drop, you're pretty lucky.
「おっと私としたことが、上へ報告する為にテストプレイは必要ですよね。もしお時間があるようでしたら頼まれてくれますか?」
「え? それって地下闘技場で戦わせてくれるってことか!?」
「他の方にはナイショですよ? と言ってもルールは地下へ落ちた時と同じくこちらの貸し装備以外使用禁止ですから、簡単には勝てないでしょうけどね」
「戦えるならそれくらい気にしないって! あ、でも実際に挑戦料払って戦う場合はそのルール変えて欲しいかも」
「……ふむ、でしたら自前の武器くらいは使わせてあげてもいいかもしれませんね。借金返済の為に戦わされる時よりもモンスターに勝てる可能性が増えるのなら喜んで料金を支払って頂けそうです。このことも報告書に書いておきましょう」
おっしゃ! これで地下闘技場への挑戦が正式に実装された時の難易度が格段に下がった筈だ。
俺は今回のテストプレイで素材を集めるつもりだから今後利用するかは分からないが、他のプレイヤーにとっては嬉しいことだろう。
「そうだ、ならテストプレイで装備による難易度の変化も調べなくちゃですよね?」
「それは……はぁ、抜け目無い人ですね。貸し装備のみ、貸し装備と自前の武器、そして自前の装備の3パターンを記録させてもらいましょう」
「あざーっす!」
ふへへ、言ってみるもんだぜ! これで蒼角は手に入ったも同然よ!
でも悪いなオーナーさん。俺は称号の効果でゾンビ戦法するから、このテストプレイのデータあんまり当てにならないんだわ。
「お疲れ様でした。これでテストは終了ですね」
「……はい」
「それにしても3戦全てに勝利するとは驚きましたよ」
「ははは、どうも……」
「しかも3戦ともモノケロームがドロップするだなんて実に運がいい。ここだけの話、武器は1番ドロップ率が低いんですよ」
「そうですか……」
「貴方のおかげでいいデータが取れました。さっそく上に報告に行かねばならないので私は失礼しますね」
3戦3勝したにも関わらず蒼角は手に入らなかった。全て加工済みの武器に化けたのだ。
ブルーソードユニコーンの素材は皮や鬣、尻尾に蹄と選り取り見取りなのに蒼角だけが落ちなかった! ちくしょー!
一応武器を解体して改造することは出来る。でも一度加工された素材は性質がある程度決まっちゃうから女性専用効果を外せる気がしないんだよなぁ。
はぁ……地下闘技場の挑戦権が正式実装されるまで蒼角は我慢するしかないか。
今日はかなり稼いだし、このままホテルに帰ってノクティスが戻ってたら島の案内でもしてもらうか。
あ、そう言えば俺は稼いだチップを全て換金していたので気がつかなかったが、オーナーが景品がどうとか言ってたな。先にそっちを見てみよう。
少し探してみると景品交換所は換金所の反対側にあった。
商品には地下闘技場のレアモンスターの武器や防具、そしてスキルチケットやスキル枠の拡張アイテム、ステータスポイントなんかもあって実にお財布によろしくないことが見て取れる。でも素材は置いてないみたいなので俺的にはちょっと残念だ。
しかしステータスポイントは100万コル相当のチップで1ポイントとかなり割高だな。転職してジョブレベルを上げている方がずっと効率よくステータスを上げられるのにこれを交換する人はいるのだろうか?
「うわ、モノケローム高っ!」
何の気なしに装備類の交換レートも見てみたのだが中々にエグい設定がしてあった。
なんと1枚100万コル相当のプラチナチップが20枚。つまり一本2000万コルもする。
1番高い帝虫鎧・ビートランザとか言う俺のドラグディザスターの劣化版なんて一つ5000万もしやがる。
いやはや、今更ながらプレイヤーが借金周回する訳がわかったぜ。
ここに飾ってある装備がモンスターに勝てさえすればタダで手に入る可能性があるんだもんな。そりゃこぞって地下に落ちたがるわ。
わざわざ手持ちのコルをチップに変換してまで欲しいものが無かったのでそのままホテルへ戻った。
「ノクティスー、戻ってるかー?」
(あ、旦那お帰りなさい)
「おう、ただいま。島の森は楽しかったか?」
(ええ、久しぶりに島特有の潮風が混じる空気を堪能できて故郷にでも戻った気分でしたぜ)
「嘘つけ。鳥さんの巣はかなり内陸にあったから、あそこじゃ潮風なんて感じられなかったろうが」
(いけねぇや、巣立ってから暫くは海の上を飛んでたもんで間違えちまいやした)
「あー分かるわ。昔の記憶ってなんか色々混ざってたりするよな。ところでノクティスよ……」
(なんでしょう?)
「そこで寝てる金ぴかな鳥は友達か何かか?」
そいつはまるで自分こそが部屋の主だとでも言わんばかりに堂々とベッドを占有していた。
(旦那、そいつあっしの兄弟でサァ……)
「は?」
(あっしも見た目の変わりように驚いたんですが、れっきとした鳥ガーハッピーですぜ。あっしが旦那と行動することになったって話をしたら自分も一緒に行くって聞かなくてですね……)
「マジかー」
俺が知らぬまに2羽目の鳥ガーハッピーが仲間になっていたようだ。