お父さんの後ろに居た人達はパーティーメンバーだった。

「こいつらとは会うのが初めてだったな。 俺と一緒にパーティーを組んでいる、ベルナール、ヒュース、ローズだ。」

「俺はベルナール。盾職の【パラディン】だ。 よろしくな。」

白銀色のフルプレートを着込んだ角刈りのダンディーなおっさんだ。 人族で髪と瞳が茶色の土属性。

「僕はヒュース。 【アサシン】だよ。 よろしくね~。」

黒いラフな服装の青年?だ。 魔人族で褐色肌に肩までの黒い髪に金色の瞳の闇属性。

「最後に私はローズ。 【マルチキャスター】よ。 よろしくね。」

なぜか赤いリクルートスーツを着た美人。 天人族で白い肌に銀色の髪に水色の瞳の光属性。

「レイです。 お父さんがお世話になっています。」

アタッカー、盾役、アサシン、魔法全般。

バランスの良いパーティーだなぁと思っているところでコーデリアさんが話しかけてくる。

「レイくん! お父さんに私を紹介してください!」

「ん? 良いよ。 お父さん、この子は同級生のコーデリアさんだよ。」

「おお、可愛い同級生だね。 俺はレオンだ。 レイをよろしく頼むよ。」

「はい! お父様!」

「お、お父様?」

なんかコーデリアさんがいつもと違うな……。

「お話中にすいません。 自分はクラスの担任をしていますロナルドです。」

「ロナルドさんですね、レイをよろしく頼みますよ。」

「はい! まさかレイくんの親が有名なパーティー【デスロード】だとは思いませんでした!」

「【デスロード】? なにその物騒なパーティー名は……。」

「息子なのに知らなかったのかい? 昔あった大規模な魔獣襲来時にパーティーが通った後には魔獣の屍で道が出来たからって言われてるよ。」

「いや、先生? その名前はあまり息子に言いたくないんだが……。」

「え! そうだったんですか!」

「もう遅いから仕方ないか……。」

「お父さんは何でそんなパーティー名を乗ってるの?」

「お父さんのパーティーは元々は【プリエール】だったんだよ。 そして活躍していき、お世話になってる貴族の人が勝手に変えちゃってね。」

「そんな事あるの?」

「あったんだよ……。」

「祈りから死の道に変わるなんてね……。」

「で、お父さんの仕事はその貴族の護衛が基本なんだよ。」

「護衛してるのは知ってるよ。」

「レオンさん、すいませんがお話はそれくらいにして、職場見学の続きをしても良いですか?」

「ああ、申し訳ない。 レイ、最近はこの辺も魔獣が増えているから気を付けるんだよ?」

「うん、わかったよ。」

挨拶してからお父さんとメンバーは一緒に出て行った。

「レオンさんは久しぶりだったにゃ~。」

「レオンさんが居たらしいな……。」

「あ、ブラットは復活したんだね。」

「お父さんへの挨拶を逃した……。」

ブラット、シンシアさん、アランが知恵熱から復帰して来たと思ったら、シンシアさんがまた倒れていた。

また、ベルタさんの容赦ない難しい説明が終わり?職業紹介所の職場見学は終了となった。

「 《ガスデール》に来た際は、是非うちの職業紹介所をよろしくね。」

「よーし、ここでは予想外な展開があったが次のパン工場へ行くぞ!」

ロナルド先生はお父さんたちが居なくなってから雰囲気が戻ったのを見て、何故かロナルド先生が小さく見えた……。