Lead the other world.

5-47 Connecting Minds 6

「ソ……ラ……? いや、ソラでいいのか……?」

ソラの水属性治癒魔法を受け、意識がはっきりしてきた拓海は首を傾けて自分の顔を覗き込むソラの方に目を向けた。

「うん。拓海さんにつけてもらった私の大切な名前だからね。それに貴方が思い出してくれたから、また繋がれた。ありがとね拓海さん」

ソラがそう拓海に笑顔を向けると、拓海は小さく笑みを浮かべた。

「はは……悪かったなソラ。あと、拓海で構わないぞ」

「あー……。拓海さんって言い方に慣れちゃったからね」

ソラがそう苦笑しているのを一瞥した拓海は、今アモンと刀での接近戦を繰り広げている霊気を纏っている偽物の自分に目を向けた。

「なぁ……。あれって」

「ん? あぁ……。あれは私の魔法。『ファントム・ミスト』で作った拓海さんの実体を持つ霧の幻影よ。貴方だって修行すれば出来るようになるわ」

その時、アモンが拓海の幻影の刀を避けた瞬間、魔法を詠唱したアモンの黒刀が急加速して拓海の幻影を真二つに斬り裂いた。

「何!?」

その直後、アモンは目の前で起きた現象に驚きの声をあげた。

目の前で真二つに斬り裂いたはずの拓海の幻影が再び繋がりアモンに向かって刀を振り下ろしたのである。

アモンは再生した拓海の幻影が振り下ろした刀に咄嗟に反応して身体を反らして、刀をかろうじて避けると後ろに大きく跳んで距離をとった。

「なるほど……。物理攻撃は効かないと……。ただの物理攻撃は……」

そう呟いたアモンは、黒刀に黒雷を纏い始めて先程よりも強烈な殺気を拓海達に向けて放ち始めた。

「拓海さん……。これからが本当の勝負よ」

「あぁ……。分かってるよ」

拓海とソラの二人はアモンの殺気を受けながらも気圧されることなく、これから激しくなるであろうアモンとの戦いに覚悟を決めるのだった。