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314 Dialogue, confrontation and solicitation
レン、アンナとディザスターの戦いは拮抗していた。巨大な触手を操って攻撃を繰り広げてくるのが非常に厄介だ。
「レン、何かが飛んでくるぞ」
アンナの声に後方を振り返ると確かに遠くから飛んでくる何かが見えた。
「人?……エリアスとアイリだ」
「何!向こうで何かあったか?魔人も消えているな……」
先程まで見えていたサジャードが見えなくなっているのだ。状況についていくのが難しい。
「とりあえず、2人を受け止めよう。このままだとディザスターまで突っ込みそうだ」
と言いながらレンは重力魔法を発動する。
エリアス達の飛んでくるスピードを徐々に落として、停止させる。
「はぁ……」
「びっくりしました……」
エリアスとアイリは、少しグッタリとしていたが、すぐに我にかえる。
「レンさん、大変です。多分元帥って人が来た!」
「ごめんね、サジャードを仕留め損ねちゃった」
とのことだ。
「無事だったら良いんだ。他の人はどうなった?」
2人は首を振るためわからないようだ。だが、直後に声が投げかけられる。
「大丈夫です、マスター。みんな無事です」
「ナビゲーターさん!」
場違いな黒いドレスに身を包んだ女性、ナビゲーターが立っていた。転移でやって来たのだろう。
「マグノリアがすぐに撤退の指示を出して、転移で遠くに待機しています」
「さすがだな、引き際を良く分かってる」
「ええ、ですが、元帥は確実にこちらに向かって来ています。このままでは、戦うことになります」
ディザスターの触手が飛んできたのを斬り飛ばして話を聞く。正直相手にしたくないものだ。
「仕方ない、みんなも転移でマグノリア達の方に合流してもらう。あれは、相手が悪すぎるから」
「レンさんは残るつもりですか?」
「ディザスターは放置できないからな」
前ほどの脅威は無さそうだが、国を滅ぼせるだけの力はある。
「レン、私も残る」
「もうクタクタだろ?まだまだ、ユニークスキルの検証が必要だな……」
片翼が生えている3人の体力もそろそろ限界のようだ。このまま残って戦わせれば命すら危険だ。
「ナビゲーターさん、みんなを飛ばしてくれ」
「レン、大丈夫なんだな?」
「ああ、ピンチならすぐに転移して戻るさ。ナビゲーターさんもいる」
アンナの問いかけに応える。
「では跳ばします」
と転移を発動して、他のみんなのもとに戻ったことだろう。
「さあて、どうしたものかな?」
「相変わらずのノープランですか?勢いだけでいくのも面白いですが、少しは頭を使いましょう、マスター」
と言いながらナビゲーターは、レンの身体の中に戻ってくる。
「おお、久しぶりに厳しいナビゲーターさんだな」
昔は毒舌機能がついてるなんて思ったものだ。
『厳しくも行きますよ、エリアスが悲しみますので。大切な人がいることを忘れてはいなません』
「ああ、そうだな」
「ほっほ、久しぶりじゃな坊主」
そして、とうとうやって来た。神聖国で現れたスティグマのトップ。ただのお爺さんとかと思うととんでもない化け物だ。
「会いたくなかった、俺は」
自分を狙ってくるディザスターの触手を斬り裂いて答える。
どう仕掛けてくるか考えている所、
「坊主、ワシのスティグマの仲間にならぬか?お主となら、世界を全て掌握できる」
と言うのだった。