... live free!

109. Mysterious Reasons

「それよりも遠くからバーラの怒鳴る声が聞こえたけど何があったわけ?」

「それは昨日、勝手にルイに近づいたから説教をしていただけじゃない」

あれ? 今朝、ルイと会った話ではバーラ達とは話をつけたとか言っていなかった?

「それって、ルイと話をして解決したわけじゃないの?」

「それとこれとは別よ。でも、ルイが自らセラに会いに行かないと約束をしてくれたからあんた達が勝手にいなくなったことは見逃してあげたのよ? でも、私の許可なくあんたがルイに会ったことは許せないわ」

バーラはそう言ってセラを睨みつけていた。それにしてもルイがバーラ相手にそんなことを約束するなんて昨日のことはよっぽど抑えることが大変だったのかな? それよりも、ルイと仲が良かったセラは大丈夫なのかな? と思ってセラの様子を見ると彼女は俯いていた。やっぱりセラもショックだったんだ。まさかルイがそんな約束をするとは思ってもいなかったらなぁ……。でも、セラがルイに会うのになぜバーラの許可が必要なの? と思った。

「どうしてセラがルイに会うことであんたの許可がいるのよ」

「それは私がルイのお嫁さんになるからよ」

「え? それは決まっていることのなの?」

確かルイがバーラにそんなような話をされているとは言っていたけど確定事項だったかな? と首を傾げていた。

「当たり前よ! 村の危機をお母さんが救ったんだからその娘である私の願いを聞くのは当たり前じゃない」

その危機を救った理由がいろいろと問題があったから決まっていなかったわけじゃないの? まぁ、バーラがそのことを知っているかは怪しいけど。もしかしたらバーラが勝手に言っている可能性もあるし。

「……あ、いいことを思いついたわ。あんた達は罰として私とルイの新居になる予定の家の掃除をしなさい」

「え?」

「反論は許さないから」

そういうと私とセラの腕を掴んで引きずられるように連れていかれた。まぁ、逃げ出そうと思えば逃げれたけどセラがいたからおとなしくバーラに引きずられていただけだけど。