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121. Sakanaya

セラを家まで送る途中で一軒小奇麗家があった。

「なんかあの家だけ妙に小奇麗ね。最近できたばかりなの?」

「ん? あぁ、まぁそんな感じだよ。でも、新しく建てたわけじゃなくて綺麗にしただけみたいだけど、ほぼ新築みたいな感じだよ」

私が言った家を見たセラは『あの家か……』みたいな感じでそんなことを教えてくれた。もしかしたらこの村では有名なのかもしれない。

「へぇ~、誰の家なの?」

そう聞くとセラはなぜか驚いて振り返ってきた。

「え?」

「? 何か驚く要素でもあった?」

「あの家のこと深く聞いてきて驚いただけ」

「そうなの?」

「うん」

「……それであの家は誰の家なの?」

「……バーラ達の家だよ」

「え? 本当に?」

セラにそう聞くと彼女は頷いた。本当に、あの人達が住んでいるのか。まさかっていう人の家で驚いたけど、本当に彼女達が住んでいるのかな? とそんなことを思った。だって、あんな人達の家がまともではないと思っていたから。

「あの人達ちゃんと生活ができるの?」

「それはできるでしょ? あの人達はこの村の出身なんだよ?」

まぁ、そうなのかもしれないけど、あんな性格をしているのにちゃんと生活ができているんだ。って普通は驚きそうなんだけど? と思ったけど、もともと村で生活をしていたからちゃんと生活ができていなかったらおかしいかと思った。

「そう言われるとそうかも」

とそんなことを言いながらバーラ達の家を通り過ぎた。

それからしばらく歩くとセラの家に着いたのでそこで別れて私は自分の家へと戻った。