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33. Flora Perspective (29/8/2019)

私の両親は、職人でお母さんは、服などの装飾品をお父さんは、皮細工で装備品や雑貨などを作っています。そんな両親のもとに生まれたため私の家は、裕福な部類に入ると思います。そのため街にある学校に通わせてもらっています。と言っても試験的に行っているためお金は、払わなくてもいいそうですが。そんなところで読み書きや計算などを教えてもらっています。でも、その学校に通う前から読み書きや簡単な計算は、お母さんに教えてもらいましたが……。

学校の授業内容は午前中に読み書き計算をやって午後からは、他のことを教えてくれます。でも、午後からの授業を受ける人は、少ないです。みんなどこかで働いている、もしくは両親のお手伝いをしているそうで最低限のことだけやって帰る人が多いです。一応、その辺りのことが考慮しているのか別に毎日通わなくても問題ないようにはなっています。ただいなかった分を取り戻すのは少し大変そうですが……。

私は、これと言って絶対にやらないと行けないことは、無いので他のことも学ぶことができています。これに関しては、両親に感謝しなければなりません。

お父さん、お母さん、ありがとう!

午後の授業というのは、この国の地理や薬草に関することです。その授業が終わった後もいろいろなことを質問したり他に気になること聞いたりしています。授業にあまり関わりがないようなことまで質問すると親切に教えてくれるので私としてはたくさんのことが学べてとても嬉しいです。

学校の雰囲気は、割と和気藹々とした感じですが授業では、必死に覚えようとみんな頑張っています。でも、年が割と近いのに私には、友達ができません。回りをみると私が一番年下だと思いますが私に話しかけてくる子は、いません。みんなはもともと仲のいい人同士でいるため、1人の私は、少し浮いた存在なのかもしれません。そのため少し寂しいですが教えてくれる先生方が優しいので毎日張って勉強しています。

それから一月ほど経ったとき午後から教えてくれる先生が急用でこられなくなったので今日は、早く家に帰ることになった。

「ただいま」

「あらお帰り、早かったわね?」

「午後からの先生が急用で来られなくなったから午後からの授業がなくなったの」

「そうなの? それなら……、あれ?」

と辺りを見渡すとお母さんが首を傾げていた。

「どうしたの?」

「さっきまで話していた女の子がいたから娘を紹介しようと思ったけどいなくなったの。さっきまでいたのに残念」

お母さんはとても残念そうに言っていた。さっきまで来ていたという女の子。どんな子なのかな? まだ友達とかいないからその女の子と友達になれたらいいなぁ。とそんなことを思った。

「まぁ、多分また来ると思うからフローラがいたら声を掛けるわ」

「……その女の子また来るの?」

「多分来ると思うよ? いつ来るかは、分からないけど……」

いつ来るのかは、分からないの。分からないのなら私は、学校に行っているときに来るかもしれないから難しいかも……。もしかして学校に居たりしないのかな?

「その女の子も私と同じ学校に通っているかな?」

「う~ん。多分それは、ないかな?」

「え? どうして?」

「その子最近この街にやって来たみたいだから」

「そうなの……」

それだったら学校のことも知らないから会えないかも。あ、でも、学校に誘ってみるのは、ありかも?

「その、女の子と仲良くなれたら同じ学校に通えるかな?」

「どうかな? 向こうの事情もあるから何とも言えないけど少なくても家か知り合いのお手伝いは、していると思うよ? 布が欲しいとか言っていたからね?」

それだったら難しいかも……。というか私みたいにお手伝いしなくてもいいようなところは、少ないのかな? まぁ、回りには、そんな子はいなかった気がする。午後の授業にも出ている子とかは、午後の授業しか受けていないから。

「まぁ、来たときは、教えるから気長に待っていたら?」

「……うん。そうする」

それからは、その女の子が早くお店にやってこないかな? そんなことを思いながら日々を過ごしていた。