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74. Talk to the Alliance Master

そうしてエミリアさんに連れられたのは、ギルド内部にある部屋の1つ。

「そこに座って少しここで待っていて」

そう言うとエミリアさんは、部屋を出て行ったので、置いてあった椅子に座って戻って来るのを待っていた。

それからしばらくするとエミリアさんが戻ってきた。

「お待たせ。レーナさんの口に合うかわからないけどこれは、良かったらどうぞ」

そう言って私の前にカップが置かれた。

「ありがとうございます」

そう言ってカップを手に取るといい匂いがする。多分何かの紅茶かな?そんなことを思いながら一口飲むと思っていたよりも飲みやすくおいしかった。

「おいしいですね」

「そお?口に合ってよかったわ」

そういうとエミリアさんもその紅茶を飲んで一息つく。

それからしばらくしてエミリアさんが口を開いた。

「それで先ほどの話だけど彼等は、ああいっていたけど実際は、どうなの?あ、もちろんあなたが見たありのまま教えてくれればいいわ」

「本当に?」

「そうよ?私は、あなたが見た通りの話を聞きたいから」

「…分かりました」

そう言って山の中での出来事をエミリアさんに伝えた。

彼等と会ったのは、偶然でゴブリンを追い掛けて倒していたらたまたま会ったこと。そしたら獲物を横取りしたから寄越せと言ってきたこと。

面倒くさいと思って譲ったら質問をされて教える必要が無いと言ったらオノマが決闘をするとか言い出したこと。けど決闘の意味を理解していなかったから教えて実際にやると自分で決めた決まりを破り武器を使って攻撃をしてきたこと。

武器をとりに行こうとしたらブラッドに持っていかれたからオノマを適当に転がして武器を奪った連中を追い掛けたこと。そして追いつくとその武器は、俺が拾ったものと言い出したこと。そして出てきたユアがひもで縛られて口を塞がれていたこと。

ゴブリンが出てきては、逃げてということを何度か繰り返すうちにゴブリン囲まれて私のせいにしたこと。流石に不味いと思ったのかユアを縛っていた物を解こうとしたけどほどけなくて焦っていた所オノマが来て彼等を助けたと思ったらユアだけゴブリンの中に残して去っていたこと。

その後私がユアを助け出して休憩したりしながら街に向かったこと。

道中で彼等が連れていたゴブリンがたくさん追いかけて来たから戦って何とか勝ったこと。そしてまた街に向かっている最中にゴブリンに追われているオノマ達と会ってしまい逃げていると短剣をユアに向かって投げてユアは、血を流しながら倒れたこと。

彼等は、そのことを喜びながら去って行ったこと。私がユアを治療してゴブリンを倒して街に戻って来てさっきのようなことがあった。そうエミリアさんに伝えた。

長い話だったけどエミリアさんは、何度か顔を顰めながらも口を挟まずに最後まで聞いてくれた。

「…といった感じです」

「…まず確認だけどユアちゃんは、生きている?」

「はい。彼等は、死んでいると思っていますが…」

「そうなの」

とエミリアさんは、少しほっとしたみたいだ。ユアの事が心配だったみたい。まぁ、あの人たちは、死んだと決めつけていたから余計にかもしれないけどね?

「さっきの話でゴブリンをたくさん倒したみたいだけどその証明になるものは、何か持っている?」

「あ、それなら」

と言ってゴブリンの魔石が入った袋をいくつか取り出した。

「これが今日倒したゴブリンの魔石です」

そう言ってエミリアさんに渡すと驚いていた。

「これを全部レーナさんが?」

「全部ってわけじゃないですけどほとんどは、そうです」

「ほとんど?」

そう言ってエミリアさんが少し首を傾げていた。

「あ、一部ユアが倒したのもあるけど助けてくれたからと言ってユアが倒した分の魔石まで貰ってそれに解体も半分以上やってくれました…」

「なるほどね」

と言ってエミリアさんが苦笑いをしていた。

「こんなにもあるからユアにあげようとしたら断られました…。かなり手伝ってもらっているからある程度受け取ってくれてもいいのに」

そう言うとエミリアさんが少し驚いた表情をしていたどうしたのかな?と思って口を開こうとしたらエミリアさんが話し出した。

「この魔石は、換金しておくわよ?」

「お願いします」

するとエミリアさんは、立ち上がって扉の方に行き開けたかと思ったら誰かにその袋を渡してから座り直した。