... live free!
161. What is Flora's story?
「えっと……。この前レーナちゃんにいろいろなことを教えていたと思うけど私この街にある学校に通っているの」
「そうなの?」
フローラがこの街の学校に通っていると聞いて少し驚いた。でも、この前いろいろなことを教えてもらった時にフローラって物知りだなぁ。と思っていたけどその話を聞いて納得した。
「うん。でも、ちゃんとした学校かというとそうではないみたいだけど……」
「? どういうこと?」
「えっと、この街に学校を建設しようとしていて、その試験的に作れられた学校に今は通っているの。その学校に通うのにお金はかからないから、それなりに人は来ているけど午前中の授業の読み、書き、計算以外はほとんど人はいない感じだけど……」
「そうなんだ。……因みに午後の授業は何やっているの?」
「それはね。薬草とか地理とか国の歴史とかそう言った内容かな? あまり受けている人がいないから質問すると大抵のことは教えてもらえたよ? たまに先生も曖昧なこともあって後日までに調べて教えてくれたりもしたよ」
「へぇ~」
私はフローラが試験的な学校を無料で通えると言っていたからそこまでたいしたことを教えてもらえないのではないかと思ったら、思っていた以上に多くのことを教えてくれる上に先生もしっかりしているみたいで少し驚いた。てっきり誰でも通える感じだったから読み、書き、計算だけ教えてもらえるのかと思っていた。
「そ、それで何だけど……。よかったらレーナちゃん一緒にその学校に行かないかな? と思って……。もしよかったらユアさんもどうかな?」
フローラは私達に同じ学校に通ってみないかと誘って来た。誘ってもらえることは嬉しいけど読み、書き、計算なら普通にできると思うし薬草の知識もそれなりにある。地理については少し気になるけど国の歴史なんかは興味ないしなぁ……。
仮に学校に通うとして私の場合働いていないと今の宿に住めなくなるし……。ユアの場合は……。孤児院の関係さえ大丈夫なら何とか通えるかもしれないけど。とそんなことを思いながらユアに視線を向ける。
「ユアはどうしたい?」
「え? えっと、少し気になるけど働かないとちょっと厳しいから……」
「そうですか……。レーナちゃんは?」
「私もユアと同じかな? 働かないと今の生活が続けられないから」
「そうなの……」
フローラは私達が学校に通うことが難しいと分かると残念そうにしていた。