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11. Training?

エギルさんのお店に着くとエギルさんに声をかけて自由に使用してもいいと言われている部屋へ向かった。ここ最近エギルさんのお店に訪れていないことや魔鉄を作っていなかったから久しぶりに作りに来た。まぁ、魔法のコントロール訓練にもなるからね? 

あの広い場所で魔法の訓練をしているけどある程度のコントロールはできても細かなコントロールが難しい。そこで、魔鉄を作る際の魔力の維持と制御にはちょうどいいのでは? と思って試してみたいと思って来た部分もある。

結果はどうなるか分からないけど、魔鉄ができればお金ももらえるからちょうどいいからね?

そんなわけでエギルさんに鉄を貰って魔鉄を作るために魔力維持と制御に集中した。

そうしていくつかの鉄を魔鉄に変化させて行くと最初に比べて魔鉄が作れるまでの時間が短くなった。魔力の維持制御も最初の頃より少し楽にはなったから少し上達をしたのかもしれない。それでもまだ辛いのでたまにはこうして魔鉄を作って練習するのはいいかもしれない。

「あ、でも、作り過ぎたらエギルさんの迷惑になるかな? 一応、エギルさんに聞いてからやった方がいいかも」

そう思って、今日作った魔鉄を持ってエギルさんがいる部屋へと向かって声を掛けた。それからしばらくするとエギルさんがその部屋から出てきた。

「どうした?」

「今日作った分を渡しに来ました」

そう言って先程作った魔鉄をエギルさんに渡した。

「……大丈夫だ。少し待っていろ」

そう言ってエギルさんは部屋に入ってしばらくすると戻って来た。

「これが買い取りの報酬だ」

そう言ってエギルさんから渡されたお金の入った袋はかなり重かった。

「え? 多くないですか?」

「魔鉄は貴重な金属だ。最近この辺りではあまり出回らないからちょっと高く買い取っているだけだ。気にするな」

エギルさんがそう言うのならいいのかな? と思ってお金をしまった。

「あと、エギルさんに聞きたいことが」

「何だ」

「魔鉄ってたくさん作っても大丈夫ですか?」

「それは構わないがこっちで用意した鉄の範囲で頼む」

「分かりました。また作りに来ます!」

「……無理はしないでくれ」

「はい」

そうして私はエギルさんと別れて宿へと戻った。因みに宿に戻ってからエギルさんから貰ったお金を数えてみたら金貨が68枚も入っていて驚いた。魔法の訓練のはずだったけど……。とそんなことを思いながら暫し呆然としていた。