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42. Discussion

部屋に入って来たエレナさんは私をみると少し驚いてから声を掛けてきた。

「! ……レーナちゃん?」

「はい」

「どうして、レーナちゃんがここに?」

するとエレナさんは私がいることを不思議そうに首を傾げていた。

「この前、伝えた件についてレーナちゃんがいいと思って呼んだのよ。そしたら受けてくれると言ったからエレナを呼んでもらったのよ」

「え? レーナちゃんが受けてくれるの?」

「はい。エミリアさんにお願いをされて」

「本当にいいんですか? 長期間拘束されることになりますしユアちゃん達のこととかがあると思いますが……」

長期間拘束されることは別に問題ないけど、ユアと一緒に依頼をこなしていることが多いからユアにはちゃんと話をしないといけないかも。

「長期間拘束されることに関しては問題ないです。ユアに関しては後で話をするので多分大丈夫だと思います」

「ほら、レーナちゃんも大丈夫だと言っているわけだし、エレナもレーナちゃんの方がいいでしょ? それなりに知っているわけだしね」

「私としてはありがたいけど、ユアちゃんのことが少し不安と言いますか……」

エレナさんはユアを1人にしてしまうことが不安なのかな? でも、孤児院の子達と仲良くやっているわけだし、そこまで不安になるようなことはないと思うけど? しいて言うとするならばあの孤児院は誰に所有権があるのか気になるくらいだし。

「ユアのことはそこまで心配しなくても大丈夫ですよ? みんなと仲良くやっているみたいだし。敷いて言うならば孤児院の院長先生が亡くなったからあの土地などの所有権がどうなっているのか少し気になるくらいで……」

「それは気になるわね。一応調べてみるわ」

するとエミリアさんは私が話したことが気になったようで調べてくれるそうだ。

「お願いします」

「分かったわ。とりあえずエレナが来たことだしレーナちゃんはエレナと一緒に依頼の内容を詰めてくれると嬉しいわ。孤児院の件は分かり次第レーナちゃんにも伝えるわ」

「お願いします」

「ええ。ロンド、2人に空いている部屋へと案内してあげて、これから依頼内容を詰めてもらわないといけないから」

「かしこまりました。お2人は私について来て下さい」

私とエレナさんはロンドさんにそう言われてエミリアさんに挨拶をして部屋を後にした。