... live free!

44. Appointments after this

「お待たせしました」

それからしばらくするとエレナさんが戻ってきた。ただ、エレナさんは少し困惑しているような様子だった。

「……何か問題でもありましたか?」

「えっと……、レーナちゃん次第では少し問題になるかもしれないけど、できるだけ早めに行って欲しいと言われまして……」

エレナさんは言い辛そうになるべく早く行って欲しいと言われたことを教えてくれた。

「それくらいなら問題ないけど、エレナさんは直ぐに行けるの?」

「……できれば準備をしてから出発したいかな?」

エレナさんは少し悩む素振りをみせていから準備をしたいと言った。私としてはエレナさんの準備が終わればいつでも出発ができる。アイテムボックスにいろいろ入っているからおそらく困ることはないと思う。でも、知り合いの人にはしばらく街を離れることを伝えた方がいいのかな? とそんなことを思いローナさんやエギルさん、ラナさんにユア達にお知らせをしようと思った。

「分かりました。エレナさんの準備が出来てから出発しましょう。私は、その間に知り合いの人に街を離れることを伝えに行きます」

「あ、あと、ギルマスから言われたのですが、ギルドを離れる際にはレーナちゃんと一緒に行動するように言われました……」

「そうなの?」

「……はい。その、私が狙われているという理由でレーナちゃんにまで迷惑を掛けて本当にすいません」

「エレナさんが謝るようなことじゃないですよ。それよりも、エレナさんは直ぐにギルドから出て行けるの?」

「そ、それは……。少し引継ぎをしないと行けません」

「どれくらい時間がかかりそうですか?」

「……お昼頃までには終わると思います」

お昼までに終わるのなら、その間に知り合いの人にあいさつを済ませればいいかな?

「分かりました。それでは、お昼頃にギルドに来るのでよろしくお願いします」

「はい。こちらこそお願いします」

そうしてエレナさんと少し話をしてから別れ、ギルドを後にした。