... live free!
64. Appreciated
「ここ最近、雪がよく降っていて乗合馬車とか来ていなかったけど、もしかして歩いてここまで来たの?」
「うん」
「こんなにもかわいい子を連れて歩いて来るなんて、レーナちゃんは大変じゃなかった?」
するとユリーカさんがエレナさんの話を聞いて私にそんなことを聞いて来た。大変だと思うことはなかったと思うけど……。しいて言うなら吹雪で動けなかったことが一番の障害だったかな?
「そこまでは……。吹雪で足止めを受けたこと以外は順調でした」
そう言うとユリーカさんが不思議そうな顔をしていた。
「そうなの?」
「はい」
「え、でも、この村までの道とかかなり雪が積もっていたし、多少魔物も出現したりするから大変だったと思うけど……」
ユリーカさんの言う通り雪が深くて歩きにくかったけど、無理をすることなく歩いて休憩を挟んでいたからそこまで大変じゃなかったけど? それに、出てきた魔物とかたいしたことなかったし。
「お母さんの言った通り、雪が沢山積もっていたし、魔物も出たけど、レーナちゃんが私のことをいろいろと気にして助けしてくれたからそこまで大変じゃなかったよ?」
「え? そうなの?」
とユリーカさんは驚きながら私のことをじっと見ながら次節エレナさんの方をみていた。
「そうだよ。魔物を難なく倒せちゃう凄い子だということは知っていたけど、それ以外にもいろいろできたから凄く助かったの」
エレナさんがそうユリーカさんに説明をしていたけど、私のことを褒めるから少し恥ずかしかった。
「……そうなの。レーナちゃん、ありがとう。娘を無事に連れて来てくれて」
するとユリーカさんが私の方を向いてお礼を言って頭を下げてきた。そんなユリーカさんの行動に私は慌てて頭をあげるように言った。
「き、気にしないでください。普段は私がエレナさんにお世話になっているので頭を上げてください!」
「それでもありがとう。もし、娘が1人で来ようとしていたら大変なことになっていたと思うから」
「わ、分かりましたから……」
そう言ってもお礼を言って頭を下げるユリーカさんに困ってエレナさんの方を見た。するとエレナさんも少し恥ずかしそうにしていたが、私の視線に気付いたようでユリーカさん近づいて何やら話をしているとユリーカさんが顔を上げたことに少しホッとた。いつまでも頭を下げられていると少しいたたまれなくなるからね?