... live free!

76. Serra et al.

「レーナさん」

「レーナちゃん」

「こんにちは」

「急に来てごめんね」

するとルイがそう言って申し訳なさそうにして、そのすぐ後ではセラがルイ服をやや掴みながら顔をやや赤くしながら私に向かって頭を下げていた。その様子をみてもしかしてセラが私に会いに来たのかな? とそんなことを思った。何となくだけど、ルイはセラの様子を気にして、セラは私の様子を伺っているから。

「大丈夫です。でも、どうして急に?」

「それは、セラがレーナさんのことを気になっていて、それで『遊びにでも誘ってみたら?』と言ったら、1人では不安らしくて私も一緒に来ました」

ルイの話を聞いていると先程私が思っていた通りらしく、セラが私に会いに来たかったらしい。念の為、ルイの話が終わってからセラに確認の意味も込めてみると彼女は頷いた。

「暇だから遊ぶのはいいけど何をして遊ぶの?」

そうセラに聞くとセラの表情が固まった。……もしかして何をして遊ぶとかそんなことを考えずに来たの? と思った。まぁ、私もセラのことを気になっていたから来てくれたのは嬉しいけど。とそんなことを思いながらセラに声をかける。

「セラ?」

「へぇ!? え、えっと、その、とりあえずレーナちゃんとお話がしたいです」

「お話?」

「は、はい。駄目ですか?」

「駄目ではないけどどこでお話をしようか……」

今はユリーカさんのところでお世話になっているから借りている部屋はあるけど、勝手に他の人を呼んでもいいのかな? とそんなことを思っていた。一方、セラはというとそこまでのことを考えていなかったらしくて『えっと、ええっと』という言葉を繰り返しながら悩んでいた。

「……それなら普段食事をする所を使う? レーナちゃんに貸している部屋だと寒いと思うけど、そこならそれなりに暖かいから」

「いいの?」

「いいわよ。別に大したことじゃないから気にしないで」

「分かりました。それならユリーカさんのお言葉に甘えてそこで彼女達とお話をしようと思います」

「そうして? あ、それと彼女達の案内もしてあげてね?」

ユリーカさんはそう言うとどこかに行ってしまったので私は彼女達を連れて移動をした。