... live free!

82. Snow Play 3

それからしばらくして私の視線に気付いたセラは少し恥ずかしそうにしながら私に話を振ってきた。

「それで、レーナちゃんは……。その大きなものは何?」

「これはかまくらだよ」

「かまくら?」

「?」

するとセラ達は不思議そうにしていたのでどういったものなのかを説明することにした。

「道中の移動の際に吹雪とかに遭ったら寒いでしょ? その時にこれを作って中に入るの。風がほとんどないから外よりは寒くないの。だから中で火などを起こすと結構暖かくなるよ?」

「そうなの?」

「うん。それに形が竈に似ているから竈の蔵でかまくら」

「そうなの。すごいね! 因みに中にも入れるの?」

「入れるようにしっかりと雪を固めて作ったから大丈夫だと思う」

「じゃあ、中に入るね?」

セラはそう確認をしてきたので頷くと私が作ったかまくらの中へと入り、そのあとに続くようにルイも入った。

「おぉ~。思っていたよりも中は広い」

「そうだね。それに、レーナさんが言っていたように外より暖かい」

「そう言われるとそうかも。風がないだけでも暖かく感じる」

2人はかまくらの中に入るとそう言って物珍しそうにしながら喜んでくれたようだ。そのことに少しホッとしているとルイがこんなことを言い出した。

「なんだか秘密基地みたいだね」

「……そう言われるとそうかも」

「そういえば、レーナさんがさっきかまくらの中で火を起こすと中が暖かくなるって言っていたよね?」

「はい」

「みんなで薪の代わりになるものでも拾いに行かないかな? そうしたらこの中も暖かくなって遊べるかも」

「それはいいかも。レーナちゃんはどう思う?」

「私は別に構わないけど……」

「それじゃあ、山に行こう!」

「うん。でも、僕達だけじゃあ運べる量は少ないからアルドも誘いに行かないかな?」

「それはいいかも。レーナちゃんもいい?」

「別に構わないけど来ないかもしれないよ?」

アルドと初めて顔を合わせたとき家の侵入者だと思っていろいろしちゃったし……。それに食事の時に顔を合わせるけど、一切こっちを見ずに終始ムスッとしているからこないと思う。まぁ、私個人としてもあまり一緒にいたくはないけど……。

「そんなことはないと思うけど?」

セラは私の方をみながら不思議そうにしていた。