... live free!

100. After a Wave Passes

「……はぁ~。レーナ、バーラを怒らせることをしないでよ」

女の人が出ていくのを見送ってしばらくするとルイが溜息を吐きながら先ほどの女の人を怒らせたことを窘めてきた。まぁ、怒らせたのは事実だけど、最初はわざとじゃないし。

「最初はわざとじゃない」

「……え? ……本当に?」

私がそういうとルイ少し間をおいてから驚いたように聞き返してきたので私は頷いた。

「……どうしてそう思ったの?」

「え?」

ルイがそんなことを聞いてきたから少し驚いたけど、どうしてそう思ったのかをルイに説明をした。

「……それは彼女の見た目が街で見かけていたお金に少し余裕のありそうな女の人と同じような化粧をしていたから」

「……それがレーナからみておばさんと思う人達と同じようだったからそう思ったと?」

「はい」

そういうとルイは少し納得をしたような様子をしていた。そういえば最初に彼女を怒らせたことは最初はわざとじゃないと言ってから私の言ったことを聞いてきたよね? 普通だったら出会ったばかりの私が言ったことをそこまでしっかりとは聞いてくれないと思うけど、どうしてちゃんと話を聞こうと持ったのかが気になった。

「……そういえばだけど。ルイは私の言ったことを信じているの?」

「え? どうしてそんなことを思ったの?」

「それは、私が言ったことを否定もせずにしっかりと話を聞いてくれたから……」

「あぁ……」

私がそう聞くとルイが納得した様子をみせてから苦笑いを浮かべていた。もしかして、何か理由でもあるのかな? とルイの様子をみてそう思っているとルイが理由を話してくれた。

「……それは、さっきの女の人、バーラって言うんだけど、彼女とその母親といろいろあったから彼女達が嘘か本当のことを言っているのかがなんとなく分かるだけだよ。それでレーナが言っていることが嘘じゃないと思ったから理由を聞いてみただけだよ」

「……なるほど」

簡単に言うとバーラ(さっきの女の人)とその母親がいろいろと問題になりそうなことがあって、自然とそう言った技能が身に着いたということなのか。……彼女達はこの村で何をやらかしたのだろう。と思わず遠い目をしてしまった。