異世界観光地図・第一弾です。

正確な地形というよりは、あくまで、現在主人公が主観的に認識している地形です。

位置関係や時系列の整理などの、お役に立てば良いのですが。

例の盆地の『3-24:甲盆地』という名称は、リュベウ・ザイレーンが魔導王召喚の儀式を行なうための候補地に便宜上番号を割り振った物のうちの一つで、正式な地名ではありません。元は名もない盆地です。

なお、図の中では省略していますが、サマリからティバラの間には、街道に沿って無人の村落跡がぽつぽつと点在しています。

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ここまでのお話の舞台になっているのは、“サディ藩”という地方です。

国の東端に近い位置にあたり、首都からは相当に距離があります。

要するに、辺境ですね。

この地方のほとんどは、だだっ広い平野が占めています。

牧畜や紡績業がわりと盛んです。

また、作中でも触れていますが、この地方の特筆すべき気候の特徴として「常に西風が吹いている」という事があります。

そのせいで、古代地竜を中心に発生した土の瘴気は、東の広い範囲に拡散していました。

逆に、距離的には瘴気の地にかなり近いはずのティバラの街の人々が比較的平穏に生活していられたのは、この西風に守られていたおかげなのです。