天照と月夜見の侵入経路はそこそこ離れているが、どのルートを進んでも最終的に一本道に合流するようになっている。その一本道の先にはレバーを引く事でゆっっっくりと時間をかけて開く破壊不可能の扉(念力式)があるため、天照と月夜見のどちらが先行しても足止めを喰らい、後発隊に追いつかれ対面を果たす仕組みになっている。

こうでもしなければ遺跡探索の最後まで二つの秘密結社がニアミスし続ける事になりかねない。仕掛け扉を抜けた先からは完全に自由に進めるようになっているため、争奪戦の本番はそこからとも言える。

とはいえまずは月夜見に遺跡の地図を入手させるところだ。

俺は見山のギターに合わせ高らかとお散歩マーチを歌いながら進む月夜見の前に念力で骸骨を――――

『サゴ! サゴーッ! 緊急! すっごい事が起きたの! すぐ来て! いるんでしょ!?』

――――出そうとしたところで、ルー殿下の慌てた声と鏑木邸の玄関のノッカーが激しく鳴る音がした。意識が骸骨と古代遺跡から鏑木邸に引き戻される。

何だどうした。緊急、緊急ってなんだ? 成長が止まっていた発電能力が成長した? いや、まさか能力の暴走とか?

よく分からんが緊急なら急がなければ。電話で済ませずわざわざ家まで来たのだ。相当重大な事が起きたと推測できる。

「嫌な予感がする。行ってくる」

「ん、イベントよりルー殿下が優先ね。行ってらっしゃい」

急いで部屋を出て玄関に走る。止まないノッカー連打に急かされるように扉を開けると、外出用の白と金のカジュアルなドレスに中折れ帽姿のルー殿下が待ちきれない様子で立っていた。

開口一番、ルー殿下は早口の英語でまくし立てた。

『サゴ! 私も念力使えるようになっちゃった!』

『は!?』

『見て、見てて!』

聞き間違いかと思える、想定を遥かに超えるとんでもない爆弾発言に頭が真っ白になる。思考停止する俺の前で、ルー殿下はしゃがんでティッシュを地面に置いた。

そこにそっと手を近づけると、ティッシュがふわりと宙に浮き、手に吸い寄せられる。

『ほら! すごいでしょ!』

『あー……』

俺を見上げ、頬を紅潮させ興奮するルー殿下。

全てを理解し頭を抱える俺。

くっっっだらねぇえええええ! 

何が嫌な予感だよ恥ずかしい。くたばれ三十秒前の俺。

単なる理科の実験だこれ。

大喜びしていらっしゃる殿下に真実を告げるのは大変心苦しいが、言わない訳にもいかない。

『ルー殿下、それは電気の力です』

『え?』

俺の言葉に、ルー殿下は手で宙に浮かせたティッシュを操るのをやめた。そよ風に吹かれティッシュが飛んでいく。

念には念を入れてルー殿下の超能力原基を触ってみるが、二度目の変異を起こしてネンリキンに変わっているとかそういう事はなく、エレクトロキシンのままだ。

『今能力を使っていますよね?』

『使ってるよ。念力って電気と同じ感じで使えるんだね。サゴとおそろいだね!』

『違います。それも電気です。えー、簡単に説明するとですね、殿下の手には今プラスの電気が溜まっています。ティッシュはマイナスの電気が溜まりやすい。近づけるとプラスとマイナスで引き合ってティッシュが浮きます。ティッシュは軽いですからね。それだけの話です。念力ではありません』

『…………?』

きょとんとしていらっしゃる。全く理解していないご様子だ。

ダメですか? 今の説明で分からない?

分かるまで教えて差し上げたいところだが、今はイベントで忙しい。他の人にぶん投げる事にする。

『あー、ルー殿下は家庭教師の先生がいましたよね。そちらに聞いて下さい。説明してくれます』

『そうなの? 分かった、聞いてくるね。後で念力の使い方教えてね!』

ルー殿下は素直に頷き、鼻歌を歌いながら日傘をさして鏑木邸前で待っている黒塗りの高級車の方へ歩いて行った。全く理解できていないようだが、追いかけてそれは念力ではないともう一度説明した方がいいんだろうか。

……まあいいか。ルー殿下は心配だが、月夜見の監視をいつまでも中断している方がもっと心配だ。奴らはいつも無茶苦茶やりやがる。

部屋に戻ると、鏑木さんがまたパソコンに向かってスケジュール調整をしながら横目でチラリと俺を見た。

「ルー殿下の勘違いだったでしょう?」

「知ってたなら言ってくれよ……」

モニターの前に座り直しコーヒーを一口飲むと、鏑木さんは苦笑した。

「そうかも知れないと思っていただけよ。佐護さんの顔を見て確信したの。ルー殿下はよく可愛らしい勘違いをするのよ」

可愛いらしい……まあ可愛いといえば可愛いか。

美少女は卑怯だ。ハゲデブおじさんに同じ事をされたら、イベントの邪魔だ! と蹴り出していただろう。可愛らしい勘違いというよりも可愛らしい殿下の勘違い、という表現が正しいがまあそれはどうでもいい。今はイベントだ、イベント。

「今どうなってる?」

「動かない骸骨から日記を手に入れて先に進んでいるわ」

「あー……まあ、仕方ないな」

骸骨は念力で動かしているから、俺が離席していれば当然動かない。月夜見は戦闘イベントを一つ省略してしまった形になる。

モニターの様子と鏑木さんのイベント管理表を見るに、今から骸骨に襲わせるのも時間的に間が悪い。さっさと天照VS月夜見に持っていった方が良さそうだ。

「OKこのまま行こう。バトルは相当ヤバくない限り止めない。鏑木さんもそのつもりで頼む」

「ええ」

遭遇からどう状況が転ぶか分からないが、戦闘はほぼ確実に起きるはずだ。

天照は燈華ちゃんが不殺主義だし、月夜見は不殺を誓っているから、戦闘で死者は出ない。

天照にはイグがいるし、月夜見には親分の血液の注射があるため、負傷は回復できる。

そして万が一の事故が起きそうになれば鏑木さんが(時間を)止めるか、俺が念力でこっそりサポートを入れる。

過保護とすらいえる万全のバックアップ体制だ。この安全で本気の対決を実現するために一体どれほどの労力と時間が必要だったか思うと気が遠くなる。

俺達がわくわくそわそわと見守る中、ついに二つの秘密結社は邂逅した。

古代遺跡の前半部である洞窟の中ほどにはちょっとした部屋のようになっている場所があり、重厚な鋼鉄の扉が先への道を塞いでいた。

巨大で禍々しい髑髏が浮き彫りにされ、錆びと蜘蛛の巣でおどろおどろしい雰囲気を漂わせるそれを、翔太くんが押し開こうとしている。扉本来の重さはもちろん、念力で押さえているため、開く速度は非常に遅い。

あと翔太くん、めっちゃ力入れて踏ん張って開けようとしてるが、それ一度レバー引けば後は勝手に開いていく設定だから意味ないぞ。開くのが遅すぎるから早く開けたくなる気持ちは分かるが。なんかごめんな。

燈華ちゃんは松明役に徹し、背後からの骸骨の急襲を警戒していたが、警戒の必要もなく洞窟に歌が反響して聞こえてきた。

ギターの伴奏付きで段々近づいてくペア合唱は、空気を読まない事に定評のある月夜見のおさんぽマーチである。忍者装束モードのクリスは男の声を作っているので、若い男と中年おやじの二人の声に聞こえる。

骸骨と罠に満ちた寒々しい古代遺跡らしからぬ明るいほのぼのミュージックに、二人は顔を見合わせ困惑した。

「ええ……? 歌、だよね? なにこれ?」

「さあ……? あ、人? 人か! 誰か入ってきたんだ」

「鏑木さん?」

【私達じゃないわ。私が把握していない別ルートから侵入してきた超能力者でしょう】

「マジか。どうすりゃいい?」

【そうね。まずは――――を――――して――――的接触を――――頂戴】

鏑木さんが音質調節ダイヤルを「低」に回しながら翔太くんの質問に答える。

「んん? よく聞こえなかった。もう一度」

【――――を――――して――――触を――――よ】

「なんて? 歌近づいて来てるぜ! 指示あるなら早く」

【そん――――こんな時に――――電波の――――子が――――悪――――】

鏑木さんは焦った声を出して途切れ途切れに言うと、アンテナが三本思いっきり立っている通信機を置き、通話をオフにしてしれっと高見の見物に入った。

これぞ「どうでもいい時には繋がるのに必要な時に急に役立たずになる通信機」だッ!

精密機器だし地下だから急に電波の調子が悪くなるのも仕方ないな! 全く不自然じゃない! 実際には絶対に見つからないように壁に中継アンテナを埋め込みまくってあるから電波が途切れるなんてありえないのだが。

「もしもし? 鏑木さん? もしもーし!」

そうとは知らない翔太くんはフードに内蔵された通信機を手の甲で叩きまくり通信を回復させようとするが、もちろん音沙汰無しだ。

そうこうしている内に、坂道を超えデコボコ砂利道を抜け蜘蛛の巣をくぐって下り道を下りてきた月夜見御一行が姿を現す……前に止まった。天照からはまだ岩の陰になって見えない位置だ。部屋に入る十数歩前で歌を止め、クリスが騒ぎはじめる。

未来を読んで遭遇する前に遭遇の情景を視たらしい。

「え? な、なんかいるぅ! なんで? アッもしかしてアレ? 秘密結社の人? あー、絶対そう! FKとBG! 見覚えある!」

「何一人で盛り上がってんだ。分かるように話せ」

「仮面とフードの変な人が二人この先にいる」

変な人呼ばわりされた翔太くんが警戒態勢のままピクリとした。少しイラついたようだ。

大丈夫だ翔太くん。月夜見の方がよっぽど変な人だから。

「人が? いやお前ここは超能力者しか……ああ、そういう事か。んなぁるほどなぁ。東京からはるばる出張なさってるわけだ」

「とりあえずお礼言いたい。言う」

「そうだな。まずは仁義通すか」

「やあやあ、どーもどーも!」

どんな奴が出てくるかと身構えていた二人は、明るく堂々と姿を現した怪しい二人組に絶句した。

一人は細身の忍者。コッテコテの黒い忍者装束を着て、腰に小刀を佩き、手には安っぽい懐中電灯とコンビニのレジ袋を持っている。

もう一人は更に訳が分からない。カラーコーンを被り、ギターを持ったデブだ。

二人がこんな格好をしている経緯を知らなければ狂人の類だと思うだろう。経緯を知っていても相当変だと思うが。

言葉も無い二人に、クリスが深々と頭を下げた。

「ハゲチャビン事件の時はありがとうございました。お陰で助かりました」

「は?」

「あ。もしかしてあの時の忍者? コックピットにいた?」

「そうですそうです! ウワーッ、覚えててくれたんですか!」

翔太くんは混乱しているが、燈華ちゃんはピンと来たらしい。クリスは燈華ちゃんに駆け寄り、手を取ってぶんぶん振った。

「また会えて嬉しいです! 応援してます! そのコスチューム好きです!」

「あ、ありがとう……」

物理的にも心理的にも急激に距離を詰められ、人見知り気味の燈華ちゃんがかなり引いている。

興奮しているクリスを見て逆に落ち着いたらしい翔太くんが憮然としてクリスを燈華ちゃんから引きはがした。

「離れろこのスケベ野郎。お触り厳禁だ」

「えー」

クリスは不満そうにしながらも大人しく離れた。燈華ちゃんは翔太くんの後ろに隠れる。

翔太くんはクリスを男だと勘違いしているようだ。長い金髪は覆面と服の下。男声を作っているし、外見も細身の男で通るから、勘違いするのも無理はない。クリスも正体を掴ませないために変装している訳だしな。

翔太くんが怪しさフルオープンの二人組に何か言おうとしたが、機先を制し、見山がミステリアスなBGMを奏でながら言った。

「待った。お互い聞きたい事だらけだろう。交互に質問しないか?」

「……まあ、そうだな。そうするか」

「よし、最初に質問する方をじゃんけんで決めよう。忍者、任せた」

「任された」

あっ、こいつら……!

「じゃん、けん、」

「ぽん! はい勝ちー」

未来を読んで確定勝利を掴み取ったクリスが勝ち誇る。ずっる!

主導権を握られっぱなしの翔太くんは忌々しそうに舌打ちしたが、約束を反故にするつもりはないようだ。腕組みをして質問を促した。

「ほら何でも聞け。答えられねー事は答えないからな」

「ちょい待った、質問考える。そうだなー、うー………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ん」

悩み過ぎだろ。まあ確かに悩みどころ……ん?

……あーあーあー、そういう事か。

クリスめ、未来を読んで黙ったまま質問しまくってやがる!

「この質問をした場合の未来」を読んだ後、選択する質問を変えて「あの質問をした場合の未来」を読み直す。それを繰り返し、大量の質問をしているのだ。

ずっる! 見山の奴、ここまで計算して交互に質問しようなんて言い出したのか。とんでもねぇデブだ。

無自覚に質問攻めに遭っている翔太くんはイライラ質問を待っていたが、やがて痺れを切らした。

「早くしろ。質問無いならこっちからするぞ」

「待った、質問決めた。じゃ、これが『最初の』質問ね。FK、朝何食べた?」

「はあ? 悩みまくってそれかよ……パンと牛乳と目玉焼きだ」

「目玉焼きを!? 許せんッ! ぶっとばす! グレネード!」

開戦の名目はどうでも良かったのだろう。とにかく質問攻めの結果、戦って倒すしかないと判断したらしい。クリスが耳を塞ぎながら叫ぶと、見山がすかさず大音響を出した。

燈華ちゃんはクリスの豹変に反応し咄嗟に炎を吹き上げ戦闘態勢を取ったが、炎で音は防げない。爆音の直撃を喰らってあっさり昏倒してしまう。

一方、翔太くんはクリスが耳を塞ぐ動作に追従して自分も素早く耳を塞ぎ、昏倒を回避した。素晴らしい対応速度だ。

確かに「グレネード」と叫んでいたし、耳を塞いでいたし、考えれば爆音が来る事は分かるだろう。だが、瞬時にその判断ができる人間は極めて少ない。俺はできる自信ない。

やはり翔太くんは強い。超能力に目覚めなければ、この戦闘の才能は一生眠ったままだっただろう。

戦闘BGMをかき鳴らす見山は、ポーチの水を使って氷の槍を創り出し突進してくる翔太くんに驚愕する。

「こいつ防ぎやがった! 未来予知か!?」

「違う! 反応いいだけ! 戦闘慣れしてる! さっむ!」

親分から譲り受けた折れた小刀を抜き放ち、翔太くんと切り結びながらクリスが叫ぶ。翔太くんは白いモヤのような冷気フィールドを発生させ月夜見を凍えさせていたが、絶対凍撃《エターナルフォースブリザード》は使う様子がない。

二人の戦闘は互角だった。クリスの突きの猛打は白い冷気の壁で全て跳ね返され、翔太くんが斬り付ければ尽く紙一重で回避される。

実のところ、翔太くんは対人戦に慣れていない。

今まで翔太くんは世界の闇とばかり戦ってきた。クマさんから格闘技を習ってはいるが、足さばきや拳の作り方、体幹の鍛錬などが主体で、人と戦う方法は習っていない。天照は世界の闇と戦う秘密結社であって、人をぶん殴るのは管轄外なのだ。クマさんとのバトルでも負けてたしな。

故にクリスを攻めあぐねる。もちろん、絶対凍撃《エターナルフォースブリザード》を使えば即座に決着はつく。が、クリスは死ぬ。殺せないから使えない。

遠慮なく手段を選ばず最大威力をぶつければ良かった世界の闇と違い、相手は人なのだ。氷の武器と盾を創造し、冷気を発して動きを鈍らせるのが関の山。

片やクリスは対人戦のスペシャリストだ。不殺の縛りを付けた上で、大量のヤクザとの戦闘を経験している。未来を読みながら戦うクリスに格闘で勝つのは困難を極める。それでも一瞬で勝負がつかないのは、翔太くんの卓越した戦闘センスと寒さによる鈍化で決定打をなかなか叩き込めないからだ。

とはいえ、初手で燈華ちゃんが倒された以上、一対二である。決着の時はそれほど間をおかず訪れる。

演奏しながらじりじりと燈華ちゃんに近づいていた見山が叫んだ。

「FK! 動くなッ! コイツがどうなってもいいのか!」

見山は燈華ちゃんの鼻に強炭酸ジュースのペットボトルの口元を当て脅迫した。

卑劣な脅迫に一瞬意識が逸れた隙を突き、クリスがサマーソルトで翔太くんの顎を蹴り上げる。綺麗な一撃を貰った翔太くんはよろめいて倒れた。

そしてそのまま起き上がらない。

月夜見の勝利だ。うむ。派手さには欠けるが、なかなかの勝負だった。

「どう思いますか解説の鏑木さん」

「そうね、実況の佐護さんが興奮してるのが可愛かったわ」

「あ、はい……」

「決着についてはやっぱり最初の一撃で燈華ちゃんが倒れたのが大きかったわね。燈華ちゃんが倒れず逆に見山さんを倒せていれば、クリスちゃんの未来予知戦闘もできなくなった。十分勝機はあったでしょうね」

「最初の奇襲も含めて対人戦闘経験の差が出た、というところでしょうか」

見山のサポートを十全に生かし、未来予知をしながら戦うクリスを相手に、翔太くんは一人でよく食い下がった。世が世なら鬼武者として歴史に名を残していただろう。

そんな翔太くんを、クリスは蹴って気絶している事を確かめていた。一度で済ませず更に蹴ってダブルチェックして、もう一度蹴ってトリプルチェックをして、追撃で蹴ってクアドラプルチェックをして、それでも飽き足らずクインティプルチェックをしようとしたところで、燈華ちゃんを亀甲縛りにし終えた見山が割って入った。

「まてまてそのへんで止めとけ。なんでそんなに蹴るんだ」

「こいつヤな奴だもん」

「どこがだよ」

「アタシが本当は女だって言ったら『その胸で?』って笑った」

「うわぁ……おっぱい星人かよ」

翔太くんお前……

「そんなに胸が好きなら俺の触らせてやるよ」

見山が翔太くんの手を掴み、自分のぶよぶよした胸を揉ませる。気絶した翔太くんの口元が少しニヤけた。

翔太くんお前……

見山が翔太くんもきっちり亀甲縛りにすると、クリスはそわそわチラチラと天照の仮面を見た。

「取っちゃう? 仮面取っちゃう? 素顔気にならない?」

「あー……いや、やめとくか。こいつらも顔隠す理由あるんだろ。デブの情けだ」

月夜見は縛り上げた天照を放置し、半開きになった扉を通って悠々と先に進んでいった。