Vanguard of the Eternal Night
Episode 351: What Spiritual Peak Folkrest Can Do, Part 16
「準備? 準備って?」
突然のルクスの言葉に俺もビアンさんと同じ疑問を持った。準備ってなんだ?
「我々精霊はおそらくこの時代にゴルゾーラ=アイディールが出現するとふんでこの時代に……ハル様と同じ世代に私の加護を持った者を多く出現させました」
「「「「ーーっ!?」」」」
まさか……それって……。
「ハル様に迫る危機を、そしてこの世界に迫る危機に対抗する為、我々精霊の力を使う事の出来る人間を生み出しました。……そうハル様の仲間です」
「そんなバカな!! じゃあみんなは精霊に操られていたっていう事か!?」
そんな……せっかく出来たと思った友達が精霊に操られていたとしたら……。
「いえ、それはありません。我々はただ加護の力をより強く与え、そしてその者に私の加護を加えただけです。ハル様とその仲間方は運命に導かれるように引かれ合い出会ったのです」
「そっか……」
良かった。
でも、偶然にして出会えるなんて……運命って本当にあるんだな。
「運命か……運命というならば必ず平和を取り戻してやろう。ゴルゾーラの好きにはさせん!」
「えぇ、確か世の中は真っ白ではありませんがそれでも必死に生きてる人々を殺していい理由にはなりません!」
「そうだね。正直びっくりな事ばっかりだけど私もやれる事をやるよ」
「みんな……」
「皆さん……」
「でも、まずはシャーリーの件だな」
そうだ。
ウィルの言う通りまずはシャーリーを助けるのが先決だ。
「ルクス、シャーリーを助けるにどうしたらいいんだ?」