Villainess’s Sweet Everyday
Lesson 140
まさかのアーンにたじろいでいると悲しくて耳を垂れた犬みたいになるカルシラスト様。
伏し目がちでチラッとこちらを一瞥。何か言いたげだ。
「食べます! 食べますから……そんな顔は……」
すると目を見開いた彼は「アーンです!」とリンゴ攻め。
それを口に含んだ私はシャリシャリいただく。なかなかの糖度だわ。甘いわ。
カルシラスト様は私にブドウを刺した楊子を渡した。ええっと? パクリ、モグモグ。
彼の表情がショックを受けた顔をしている。雷にでも打たれたの?
今度はメロンを渡してきた。パクパク。うん、美味しい!
カルシラスト様は口を大きく開けて肩を落とした。
えっ、いったいなんなの? どういうこと?