カナダ様は頬に片手を当て楽しげに笑った。いや、悲しいのかな……。

「そうね、一般論では……カルちゃんのお得意の」

「ではどうしたいのですか? 女優にでもなりますか?」

「それも悪くないわね。でももっとこうなにかを残したいわね……」

 カルシラスト様は壮大な話に面食らった顔をした。豆鳩ね。

 人って不思議ね。何でこんなに違うんだろう。

 遺伝子的にはコンマ一パーセントしか違わないはずなのに。

「カルちゃんは夢や目標はないの? マリカナちゃんと結婚して王様になって終了?」

「いや、それは……あまりディープに勘案してこなかったから……」

「カルちゃんたら一変したのは外見だけかしら。内面も磨かなくちゃ」