「カルシラスト様のご趣味は?」

「なんかお見合いみたいですね」

「答えてください」

「ご褒美はなにをくれますか?」

「なんでですか!?」

 プイっとそっぽを向く王子様は人形のように端整な横顔を見せた。

 もう、素直じゃないんだから。いろいろ辛いことはあるでしょうけど。私は吐息をし、ベッドに腰かけた。あ、軟らかいわね。意外にいい布団使っているわ。

 うちのはもっとやわらかいけど。って負けん気を出してどうする。うん、なんだろう、ああ、レシートが落ちていた。どうでもいい。なによこの小道具。掃除がなっていないというシャレードかしら。