Villainess’s Sweet Everyday
Lesson 1394.
「いたた、止めて―な」
喋れるんだ。器具が生きている? そっか、目とか口とかあるしね。そういう問題かしら。起き上がろうとしては失敗する器具に力を貸した。両手でもち上げる。重い。重量感が半端ないわね。本格的な器具だけあるわ。膂力を傾注させてと。
「ありがとん。助かったねん。ところであんさん、なにをしてらっしゃる?」
「宝探しです。もう、めんどうで」
「ふーん、巻き込まれ系でやねん。パラレルパラレル」
「何のこと?」
「わからなかったらそんで、ええねん。気にせんといてや。そいじゃ。うう、いたた」