「認めんぞ!俺は認めんぞ!!!!」

『バキッ』

「峰打ちよ…でもこれ峰がない…【加減】したから平気よね?」

王妃様が黙らせてくれた…最後に爆弾を…後で王妃にだけこっそり話すつもりだったのに…

「えーっとフィア?どうしてだ?」

「あの時トシ様が入って来ました、あたしは受け入れました!心を奪われました!」

ちらっと王妃を見るがニコニコしている…

「でもな俺達の旅は危険なんだ」

「心は!傍にないと死んでしまいます!あたしも連れてってお嫁さんに!///」

んー現実問題どうだ?パニクって慌てて契約した俺がすべて悪いのは解っているが…

「この子は天才よ私とあの人の血を引いてるのに全く剣の才能はなかったのだけれど、この子には回復魔法の才能が…天才と言えるほどのね、私達はその事実を隠したわ、法国に目を付けられるからね、この子が自分で意思で聖女になるなら問題ないけど祭り上げられるのは嫌よね」

「…」

「フィア!」

「はい!フィリアお母様」

「本気で言っているのよね?」

「はい!」

「王族が一般人に好意を寄せる事の意味を分かっているのよね?」

「はい!」

「…3年…3年以内…成人するまでにトシさんに認めさせなさい!できないなら出家させて尼にさせるわ!」

「はい!必ず!」

出家って…

「トシさん3年ほどフィアを預けていいかしら?」

「…はい」

「嫌なの?フィアはタイプじゃない?」

「タイプかどうかの判断はまだできません、ですが嫌いではないです」

「断ってもいいのよ?そうしたら、どっかの貴族のおやじの後妻か売れ残りのクソ貴族の嫁になるわ」

こいつきたねぇな…伝説の脳筋のくせに…

「あの人はそんな貴族に嫁に出すなら一生自分で育てるとか言っていたけど王族に生まれたからには、それは無理なの、さっきの会話聞いて思ったわ、私はあなたなら任せてもいいってね」

「フィア」

「はい」

「俺達は死ぬかもしれない、帰ってこれないかもしれない、ちゃんと好きになれないかも知れない…それでもいいのか?フィアの気持ちにはしっかり考えるつもりだが…」

「はい!3年で脈がないなら出家します!」

「わかった…よろしくなフィア」

「はい///」

こうして仲間が一人増えた…まだ爆弾は残っているが…

「トシさんはいつ、この国を出るつもりかしら?」

「まだ決めていませんが…本格的な行動は冬が終わってからにしようかと話はしています」

「そう年内はいるのね、フィア」

「はい」

「とりあえず…そうね…5日待ちなさい」

「え?なんでです!あたしはすぐに!」

「5日間で女の心得を伝授するわ…これはフィアにとって有利になるはずよ」

「「「「「「!!!」」」」」」

「5日間は仕事をあの人に押し付けるわ、私は仕事よりフィアを優先させてみせる!」

「はい!お母さま!ご指導お願いします!」

なんかヒートアップしてんぞ…連れてく事は問題ないが…

「…おう…寝てたのか…暗くなってんなトシ泊ってけよ」

「城にか?」

「6人位泊まれるはずだ…今から戻ったら遅くなるだろ?」

「そうだな…世話になる」

王城一泊決定!