ゆきなが呼びに来てくれたので、四季の部屋に移動した。俺が最後とは…

「では…みんなコップ持ったかー?」

「「「はーい!」」」

「新しい仲間を歓迎って意味で…かんぱーい!」

「「「かんぱーい!」」」

わいわいと歓迎会バーベキューが始まった。

「これ…美味いな…こっちきて一番好きな酒かも…」

「トシは甘めの酒が好きなのねー」

蜂蜜酒なんだけど…今までは申し訳程度の炭酸だったのがしっかりとした炭酸になってる気がする。

「ヤエ…前の時と炭酸が違う気がするんだけど気のせいか?」

「気のせいじゃないよーカズのおかげで強目の炭酸が作れるようになったのだ!」

「おぉお!!!褒めて遣わす!」

「えへへへ///まだ王様続いてんだね///」

「そろそろ焼けるよー!みんな受け取ったら冷める前に食べなねー!」

「「「はーい!」」」

最初にでかボアを食べたいとクイナからの注文だ、イーヒッドも皿を構えて待っている。

「…」

「…」

「何回食っても美味いなー!硬直はしなくなったけど、この肉は別格だな…」

「おいしいよー!」

「城で兵士長をやってた頃にはこんな幸せな生活想像もできなかった…」

「クリスも最近忙しそうだからしっかり食べてがんばってな」

「はい!帰る幸せな家があるだけで頑張れます!」

「本当にクリスも表情豊かになったわね」

「…」

「…」

「聖剣の担い手に選ばたのに性能を発揮できなくて、どうしようもなくなっていた所にエル様のご病気…」

「ほら!もう元気なんだから!思い出して泣きそうにならないの!」

「はい…そういえば…レラム様?」

「なに?」

「エマル城のメイドたちが噂していたのを聞いたのですが…」

「どんな噂?」

「シェミー様とレビィ様、それにレラム様に物凄い数の縁談話が来ていると…」

「!!!…なん…だ…と…!!!」

「トッシー様落ち着いて!」

「全部断ったから落ち着いて!」

「もう!トッシーから離れるはずないでしょ!」

「…すまん…」

「…髪の色変わるほど怒って貰えて嬉しいかも?///」

「…姉様…わかります///」

「///…うん///」

髪の色変わってたか…ターニャの事言えないな…

「えっと…私達が進めている新しい結婚の法律があるわよね?」

「法王でも結婚できるように進めてるやつだよな?」

「草案を年明け前に出したのですが、それが広まり、私達3人が婿探ししていると思われてしまっているようです」

「3人が男欲しくて出した法案と思われてんのか…」

「一応は法王になれるような優秀な血を絶やさないって名目なんだけれどね…」

そうだよな…急に法王自身が結婚できるように法を替えようとしたらな…

「ん~…ソレ婆さんの名前勝手に使って平気かな?」

「どういう事ですか?」

「3人の夢にソレ婆さんからお告げがあったとか、ソレ婆さんに使わされた者が相手だとかか?」

「…そうすれば縁談の話は無くなると思いますが…トッシー様が矢面になるのでは?」

「そこはふんわりとなんとなく?」

「トッシーは余り目立ちたくないと言ってたのに」

「その通りだなシェミー、目立ちたくないけど優先順位が違う」

「優先順位?」

「俺が目立つくらいで3人が守られるならいくらでも目立って構わないぞ?」

「///…トッシーはずるいなー///」

「ずるい?」

「///なんでもない!///」

俺が目立つくらいで守れるものがあるならいくらでもな…すでにサリアとリュノーではかなり有名になってしまっているし今更だな。