Another Arcadia Online
Angel Metatron's Despair ①
なぜか私は今、清流が流れる星空に立っていた。
アマテラスさんが出てきた後、今度は死神サティが私を引っ張ってきたかと思うとこの中にいた。
「サティ。連れてきたのですね」
「え、誰」
目の前から歩いてきたのは金髪のメガネっ子。胸はデカい……胸はデカい可愛い女の子。金髪が背中くらいまで伸びてて私は絶対そこまで伸ばしたくないというようなものだった。
え、誰。誰あなた。
「初めましてミキ様。私は冥府を治める神であり最高神の一柱。名をハーデスと申します」
「ハーデス?」
「死していく死者の魂を正しいところに送り届ける。そのような仕事をしています」
ああ、魂の管理。
……閻魔大王がやってると思ってたけどハーデスって人がやってるのか。人じゃなくて神か。で、ハーデスさんは私をなぜここに連れてきたのだろう。
「さて、ミキ様。私はお話があります」
「お話?」
また、私何かやっちゃいまし……ごめん。調子乗りません。
何かやっちゃったっていう自覚はある。というか、ありまくってやばい。無自覚系主人公ではない。ちゃんと自覚はしている。やらかしてから。
「最初に言わせていただくと、今から頼む行為は冥府の神としては許されるものではありません。怒られるのは重々承知しており、褒められた行為でもありません」
「う、うん?」
「ですが生命の主神でもあるあなたにしかできないのです」
と、ハーデスは深々と頭を下げてきた。
「どうか、一人の人間を蘇生してほしいのです」
とのことだった。
一人の人間を蘇生?
「本来、一度死んだら魂はここにやってきて輪廻転生の為に犯した罪を暴露され、私が裁きをあたえる。魂の執行人なんて呼ばれ方もしている私です。魂となり、ここに行きついたら最後、もう蘇生は不可能。ですが、一人だけ。一人だけ蘇生をしてほしい天使がいるのです……!」
「天使を?」
「その天使は、ひどく全うでした。だけれど、昔の天界に絶望してしまい、自ら命を絶った。私はそれが気に食わなかった。自分のエゴだということはわかっております。ですが、彼女を蘇生していただけると……!」
「わかった。やってみる」
私は請け負うことにした。
ハーデスは顔を明るくさせて今その魂を連れてくるといい、去っていく。天界に絶望した。なにがあったんだろう。ルシファーと関係性があるんだろうか。
「サティ。蘇生させる天使ってどういう天使?」
「えっとねー、わたしもよくしらなーい」
「そうなんだ」
という無駄話? をしているとハーデスが現れた。隣には白い人魂が浮かんでいる。これを蘇生しろということか。
「ねえ、蘇生させる前にこの子について教えてもらっていい?」
「わかりました。まず、名はメタトロン。契約を司る天使でした。そして、なにがあったかというと……」
ハーデスは話し始めた。